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FF7を知らない男がFF7リメイクをクリアした話

 FF7リメイクの話。1992年生まれの私は、原作であるFF7が発売された1997年当初はまだ5歳であった。当時からよくゲームをする環境にあったのだが、PlayStationよりもゲームボーイやNINTENDO64派であり、そもそもシリアスなゲーム、硬派なゲームはほとんどやっていなかったし、FF7もその括りだったようで、1mmも触れた記憶が無い。
 もちろん、プレイしたことは無くても色々と目にする機会はある。プレイを開始した時点で私が知っていたのは、「クラウド」「セフィロス」「ティファ」「マテリア」「ミッドガル」といった単語のみであった。なんならティファは名前だけで、見た目も知らなかった。FFをまともにプレイしたことが無い私は、人生30年目にしてようやく、プレイするのであった。さて、どうなることやら。


 とまあ6月頭に始めたわけですが、細々とプレイを続けた末に3週間かけてクリアしました。ひとまず最後までやり切れてよかった!ここから感想戦がつづきます!

FF7リメイク三部作の一作目

 本作は原作FF7の序盤部分のみをリメイクしたもので、数年にまたがる三部作として完結するらしい。先日、二作目の発売が2023年冬予定と発表された。ちなみに本作FF7リメイクは2020年4月に発売されたので、3年半以上を空けての発売となるようだ。2023年冬まで本作の記憶を鮮やかに保つのは難しいので、次作を楽しむためにも今の感触をできる限り残しておきたいと思う。

いろいろと予想みたいなもの

 クラウドは神羅のしがない警備兵で、被験体となっていまみたいな感じに?ティファと約束して村を出るもソルジャー適性なく警備員となったあと、被験体として強化された?
 セフィロスは特定個体ではなく実験体(肩に番号ついてる不健康そうなローブの人)を媒介に顕現する星の意志的スピリチュアルな存在?古代種の崇める星の意志とは敵対してそう。というかエアリス、セフィロスが元凶!彼は自分の生存しか考えていない、とか言っていたわけだし、あいつについて詳しいよね?せめてエンディング内で解説してほしかった。
 クラウドの知り合いらしいけど、ザックス is 誰?クラウドの舎弟みたいな見た目だったし、クラウドを故人みたいな言い方してたのが気になる。エンディングでエアリスが見た幻影もなんなんだろう?エアリスはいまのクラウドの正体についてなにか気づいたりしている?


パーティメンバー覚書


実際のキャラ設定がどうなのかは分からないが、プレイした私の中でのイメージを記しておく。

”元”にこだわる男、クラウド

”元”ソルジャーだ
チンピラ感が強く、釘バットが似合う
クラウドの身元が一気に怪しくなったシーン

 クールキャラだけど押しに弱くて可愛らしいキャラ。あまり自分を出さないが、誰かを想う他人の気持ちには結構共感的で心ある青年だと思う。(ソルジャーの職業病として)時折見る幻覚が意味ありげなのだが、何を示しているのかまだよくわからない。と思っていたら神羅の研究施設でなにやらフラッシュバックしまくっていて、まさかの実験体っぽい!?しかも一般警備兵に同期と言われている始末。ソルジャーじゃなかったの…?宝条も「お前はソルジャー…」と何か言いかけていたし、神羅の実験体サンプル関係なんだろうなという感じ。セフィロスが執着する対象なので、クラウドも星の魂的な何かを内包してそう。魔晄を注入して作られてそうという予想とも合致すると思う。
 おそらく次回作では自分の正体が発覚して愕然として性格が一転するという、TOAのルークみたいな変化が訪れると予想している。

おいおいおい拡声器、バレット


 レジスタンス「アバランチ」のリーダー。色々考えてはいるんだろうが、わめいていることが多いせいだろうか、脳筋の印象が強い。片腕が銃火器の筋肉サングラスといういかつい外見をしているが、通常攻撃が低威力を連射するというサポート的な方向性のキャラのようで意外だった。が、運用の仕方の問題であり、攻撃に転じれば火力もかなりあった。結果、高耐久・高火力・長射程と頼れるキャラクターになっていた。

顔出し解禁

 途中しばらく不在だった。久しぶりに登場したと思ったら最近サングラスが取れたらしい。大崩壊のあと、仲間や娘を想ってしおれていた姿は意外な一面だった。震え声の演技うまっ!しかしこの後は反神羅の短気ゴリラになってしまい、「コイツまーたなんか言ってるわ」と思うし、クラウドやティファからも引かれている気がする。終盤で叫ぶ場面がさらに増え、「おいおいおい!!!」が耳に付いた。うるさい。
 今作で概ね”反神羅”を発散していそうなので、次回作ではパーティのバランサーとして活躍しそう。メンタルケア要員的な。

傾国の美女幼馴染、ティファ

急にスパイダーマンのポーズ

 なんというか、怖い。クラウドとお互いに想いあってます!みたいな雰囲気で幼馴染キャラを演出しているようにすら見える。それ以外はキャラクター性が弱い気がする。他のメンバーのキャラが立っているせいかな?敵が群れているところではオーバードライブによる範囲攻撃にお世話になった。
 最後まで人当たりよく、心優しい女性だった。やはりクラウドの幼馴染でアバランチメンバーというだけで特段謎もなく感想もほとんどない。クラウドの見る幻影でセフィロスの長刀を持っていたのだけは気になるが…。
 次回作ではクラウドの正体絡みで荒れたりするのかな?

茶目っ気ムードメーカー、エアリス

可愛げの塊
ハイタッチ強要事件も

 茶目っ気が多く、雰囲気が暗いゲームを(適度に)明るくしてくれる、空から落ちたところにたまたまいた女性。不思議ちゃんのような振る舞いも多く、花や幽霊との会話にいそしんでいることも。実際に星の声を聴く力を持つ人種らしく、仄めかされていたこの能力が明らかになって以降は物語の中軸キャラとなる。
 終盤では一気に不思議ちゃん成分が増え、無駄にふわふわ発言に聞こえてしまい「もっとちゃんと伝えてくれよ…」という不満がついて回った。好きだったキャラなので悲しい。本当に最終盤では、主人公ムーブしてくれて展開を熱く盛り上げるようなセリフが多かったのでヨシ。
 次回作ではクラウド一行のガイド的な役割を担うことになるのかな。

雄々しいヒトカゲ、レッドXⅢ

声は渋い犬
尻尾はいつも燃えている

 燃える尻尾でハイタッチする鬼畜犬。まさかの終盤でパーティ入りするゲストキャラクター。と言っても操作もできないし、敵のHPが徐々に減っていくギミックに過ぎなかったけれど。
 今作の役割は無し。失われた未来では野を走っていたがアレは何ですか。次回作での活躍は開けてみてのお楽しみ。


ここを褒めたい!


・楽しめるバトル

 キャラを適度に散らしたり射線を切ったり、術技やアイテムの使用制限という要素は、適度に忙しく緊張感のあるバトルで好みだった。システムの忙しさと敵の強さが良い塩梅だったのだろう。
 また、RPGらしく敵の相性や特徴といった情報を活かさないと大幅に不利な戦況となるようにできており、敵情報を見てから装備編成を変えたい時のリトライ機能がかなり快適だった。
 冷静に考えるとNPC操作の味方ムーブは微妙だったり、HPストッパーがあるせいでLIMIT技が輝かなかったりと細かい不満はあるが、ノーマルでクリアまでいった限りではそこそこの満足感。

・キャラの演技が良い

 特に感情豊かなエアリスの表現が良い。サブキャラもいろんな表情を見せてくれた。良い手間をかけている。声優の演技も場面にあっていたと思う。

・綺麗なグラフィック

6番街スラムは怪しげなチャイナタウン

 ダンジョンや町の風景がかなりキレイ。神羅カンパニー見学ツアーも作りこまれていて楽しかった。新しい場所を訪れたときにテンションが上がるよね。当たり前だけどグラフィックってとっても大事。もしかしたらそのせいでロードが長くなったりしているのかもしれないけれど!

・クオリティの高いムービー

 キャラクターやオブジェクトのモデルがきれいなのは前述の通りで、それに加えてイベントムービーがカッコよく作ってある。ストーリーの各ムービーを観ていくだけでも結構な満足感が見られるのではないだろうか。プレイしながら何度も唸った。こりゃ開発に時間かかるわけだ。


ここは何とかしてほしい…


・続編ありき、あるいは既プレイ向け?
 ストーリーの区切りがすっきりしない。なにがなにやら分からない展開やカットが多く、とにかく多くの謎を残している。次回作まで間が空くのなら、そこそこまとまったストーリーにしてほしかった。せめてエアリスが掴んでいる情報を共有して終わろうよ。3年越しで続編をプレイしても、散らかった情報ではチンプンカンプンでしょう。既プレイのプレイヤーならストーリーの語られていない部分を自己補完して楽しめるのだろうが…。私の場合はここに備忘録があるし、1年半の待機で済むからまだ良いものの、あまりに初見に優しくないと感じた。

・そのミニゲーム、いりますか?

やけに応答の遅いアームをガチャガチャするゲーム。ナニコレ

 面白くない、プレイ感を損なうミニゲームが多い。「ひたすら歩き回って話を聞いてバトル」では飽きるので、味に変化をつけるためにミニゲームを用意するというのは賛成だし、それがうまくいっている例はいくらでもある。しかしこのゲームはその限りではなく、とにかく謎判定・悪い操作性という印象が強すぎる。原作にあったものを再現したのか、尺伸ばしのために導入したのかは分からないが、確実に盛り下がる要素である。
 バイクでチェイスしながらのバトルなんて前の敵に追いつくのはやけに時間かかるし、後ろの敵を黙視する方法が減速して追い抜かせるしかない(そして攻撃するために追いつくのには時間がかかる)という、面倒くささの塊みたいなゲームであった。

仕方ないとはいえノリノリなクラウド

ダンスは良かったよ。ゲーム性は単純でも、気合を入れてムービーを作ったのがよくわかるし、シンプルで操作感に不満もなかった。

・フィールド上の動作が緩慢

 回り道させられることも多いので、動きがゆっくりだと面倒くささが目立つように感じた。細い隙間をゆっくり通ったり、鉄骨をそろそろと渡ったり。通路も歩き強制が多い。リアルといえばリアルだから、好みの問題なのかな?
 ティファが雲梯してカードキーを取りに行くところとか、ただただ操作しづらく遅くて、わずか数分とはいえストレスが半端なかった。戦闘であんなに身軽なのになにをモタモタしてんのよ!と思ってしまうんだよな。

雲梯ごときでモタモタするティファ

なんだかんだ楽しめた。早く続編ください。

 不満点も多いが、根本のバトルシステムは悪くないと感じたので楽しめた。3週間ちょこちょこと続けられたのがその証拠である。
 初めてのFFクリアというのも嬉しく、謎のまま残されるのももやもやするので、この3部作は最後までプレイしたい。良いところはいっぱいあるので、細かい改善を積み重ねて良い作品にしてくれればな、そして早く完結してくれればなと願うばかりである。

これにてさようなら。

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