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エンベデッドシステムスペシャリスト(ES)合格への道 その1

2020年4月に無事、応用情報技術者試験に合格したのでレベル4の高度情報技術者資格に挑戦してみる。筆者のスペックと応用情報技術者試験合格については下記noteを参照のこと。

受験試験区分の選定

まずは試験区分のおさらい。下記、IPAのウェブページに記載のある通りレベル4に該当する高度試験は全部で8つ存在する(情報処理安全確保支援士試験を除く)。これらを細かく見ると、さらにテクニカルスペシャリスト系とマネジメント系とに分かれる。

これら8つの試験区分は、すべて午前Ⅰ(全試験区分共通:50分)、午前Ⅱ(四肢択一:40分)、午後Ⅰ(記述式:90分)、午後Ⅱ(記述式/論述式*:120分)の試験時間となっている。*テクニカルスペシャリスト系→記述式、マネジメント系→論述式

応用情報技術者試験合格には、8つの高度情報試験と情報処理安全確保支援士試験の中級レベルの問題を幅広く勉強する必要があり、合格者得点として合格後2年間は高度情報試験の午前Ⅰの試験が免除(=受験せずとも無条件合格)される。これは他の高度情報技術者試験合格者、またその午前Ⅰ試験合格者も同様。

現業務がハードウェア寄りではあるが、付加価値としてマイコン含めた組込みシステムのソフトウェアを含めて要求仕様を分離できるようになりたいと思ってES試験の受験を決意した。参考までに試験要項の期待する技術水準には以下のように記載がある。

IoT を含む組込みシステムに関して要求される機能,性能,品質,信頼性,セキュリティなどをハードウェアへの要求とソフトウェアへの要求に適切に分解し,最適な組込みシステムとして実現するため,次の知識・実践能力が要求される。

使用した参考書

ES資格は他のテクニカルスペシャリスト資格(NWスぺシャリスト、DBスペシャリスト)と比べて、参考書類の種類は少なめ。その中でも信頼と安心の翔泳社の参考書を選んだ。

2021年8月17日現在、第11章まで一読と午前Ⅱの精選された過去問100問を解き、ハードウェア、ソフトウェアそれぞれの午後Ⅰ過去問を数問解いたところ。午前Ⅱの感想として、「知識問題(知らないと解けない)」「計算問題」「文脈から類推できる問題」に分けられそう。計算問題は単純な算術問題から、大学2,3年レベルの電子回路や論理回路の問題も含まれる。筆者はこの辺りは一応業務での守備範囲なので苦にならず得点源にできそうだった。午後Ⅰの問題、特にハードウェアではモータ駆動に関わる問題(PWM制御)、バッテリ消費電力に関わる問題、無線通信でのデータ転送量の計算、リアルタイム通信での処理時間を問うなど、電気電子に関わる幅広い計算が求められる印象を持った。

別サイトではES試験を「難しいわけではないけど、良い参考書がない。物理などは高校・大学の教科書で勉強した」との記載を見つけた気がする。確かに記載のとおり、ソフトウェアやIT関連知識のみではなかなか難しかろうという印象を持った。その分、逆に専門がハードウェアエンジニアで後からソフトウェアを身に着けようとしている人にはとっかかり安いかもしれない。

一方、当初の目標であった「ハードウェアとソフトウェアで機能要求を適切に分離できるようになる」について、午後Ⅰまでの過去問を解いた感想ではあるが、そのレベルに達するかはちょっと疑問である。午後Ⅱではそういう側面もあるかもしれないので断定するのはまだ尚早な気もするが。

本番試験は2021年10月10日なので、また勉強が進んだら備忘録代わりに追記、もしくは別記事を執筆しようと思う。

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