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ひとんずつ


小説になるまえの

りんかくが溶けた言葉は

どうやったら

美しくとりだしてあげられる.


わたしがきめつけて

そうきめつけて

とりだしきれなかった

型抜きのあまりの部分が

ほんとは一番おいしいかも知れん。


絵にすればよかったか。

歌にすればよかったか。

踊りにすればよかったか。


ひとつのことを

やってごらんと

いろんな大人にいわれて生きてきて


いやだな、きゅうくつだなと

ずっと思とったけど、

本当だなと思うこともあるんだ。


ひとつをできたら、

もうひとつ、

かけ算でみっつも

できるかもしれない。


散漫ちりぢりのままは

きっともったいないから

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