植木鉢を外に出す

やっと朝から青空が出た。このあと少しは気温も上がるようなので、室内に入れていた植物を外に出す。私の身長をとっくに超してしまったコーヒーの木と、ハイビスカスを2鉢。気温差が激しいから、もう少し待とうかと迷っていたのだが、じきに大阪組の連中が泊まりに来る。土や虫を極端に嫌う嫁ちゃんだから、室内の鉢植えは最小限にとどめておかねば。
実の娘と、息子の嫁ちゃんとでは、何年付き合っても対応のしかたが大きく異なる。「泊まりに来てもいいから、全部あなたたちがやってね」なんて、言いたいけれど言えない。ましてや東京の常識と、奈良生まれ奈良育ちの嫁ちゃんの常識とは恐ろしいくらい違うのだ。例えば銭湯、東京人は、かけ湯をしたのちまず湯船に浸かって体を温め、その上で洗い場に座り込みからだを洗うだろう。でも、関西人は湯船に入る前に石けんで頭から全身を隅々まで洗うらしい。ひとつひとつ取り上げていたら切りがないし、私の思うとおりにすればいいということはわかっている。でも、けっこう気を遣ってしまうのだ。今までは元気だったから、食事も掃除もぜーんぶ私がお世話をしていた。でも少し気力が失せてきている。
取りあえずは植木鉢の移動を済ませ、いつもならホコリも土も、虫だって全く気にしないずぼらなままの窓辺を、ていねいに雑巾で拭いた。大阪に比べると多少気温が低いだろうから、和室にデロンギを出した。久しぶりに部屋の奥まで入り込んだ日差し中に、3人分の布団や枕を広げた。後は、買い出しか……。

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