神社・寺院でいい写真を撮るには「撮る目的」「どう撮るか?」「水平垂直」が大事
こんにちは。ホトカミエンジニア兼フォトグラファーで神職の菊地です。
神社・寺院の検索サイト「ホトカミ」は、おかげさまで参拝者のみなさまをはじめ、神社・寺院のみなさまにも多くご利用いただいています。
今日は、そんなホトカミユーザーの皆様に向けて、神社・寺院を上手に撮るにはどうすればいいかを、大きく3つわかりやすくご説明できればと思います。
特に、③はちょっと意識するだけで今すぐにでも実践できますので、ぜひ最後までお読みください。
①写真を撮る前に考えること-写真を撮る目的を考える-
写真を撮る前に、まず何のために撮影するのかを考えてみてください。
そもそも我々が写真を撮るのは、誰かにその写真を見てもらって、何かを感じ取って欲しいからであるはずです。
なので、撮影者の意図が明確に伝わる写真が、いい写真である一つの指標と言えると思います。
これは文章を書く時も同じで、誰かに何かを伝えるという意図が決まって初めて文章を書き始めると思います。
(例:Aさんに感謝の気持ちを伝えるために送るメール文章を書く など)
例えば、「ホトカミで夏っぽい神社の様子を発信したい」であるとか「インスタグラムで今日のお寺の様子を発信したい」など、簡単なテーマで良いと思います。
「どの場で、誰に対して、どんなことを伝えたいか」を簡単にでも言語化しておくことで、実際に撮影を行う際の指針となり、結果として、いい写真を撮ることにつながります。
逆に、それが決まらずに撮る写真は曖昧なものになりがちです。
②何をどのように撮るかを考える
何のために撮るかが明確になったら、それを実現するためにどうするかを考えれば良いと思います。
例えば、先の「ホトカミで夏っぽい神社の様子を発信したい」であれば、神社の拝殿と共に晴れた夏の明るく綺麗な空を大きく入れて、夏感を強調するというのが一つ考えられるでしょう。
これを元に撮影した作例を次に示します。
広角めのカメラ(スマホ)で、夏の空と新緑をめいっぱい入れて、それらに囲まれる神社を表現しました。
最近はiPhoneなどにも超広角レンズが搭載されるようになり、こういった表現も以前より身近になった気がします。
同じものを撮影しても、印象が大きく変わる例を次に挙げます。
これは、拝殿だけに寄って画面を構成した例です。こうすることで、神社の形が忠実に細部まで伝わる写真になり、一つ前の写真と全く違う印象を持たれると思います。
このように、写真は構図が大事なので、何をどれくらいの割合で画面の中に入れるかで、印象は大きく変わります。
示した例は極端かもしれませんが、伝えたい意図によって被写体にどれだけ寄るかや、何を一緒に撮るかなどを考えながら撮影に臨むと良いと思います。
③写真を綺麗に見せるためのコツ
「これだけ守れば良い写真に見える」コツをお伝えします。
それは「水平垂直」を意識することです。
特に、神社・寺院は厳かに真っ直ぐ建つ建造物が多いと思いますので、それを写した写真が斜めっていると、印象が悪い写真になります。
極端な例を挙げると次のようになります。
何より、こうした"ダサい"写真は神様仏様に対して失礼だと思います。
撮影で被写体に向き合う時は「神社寺院の正中で、神様仏様と向き合う」時と同じような気持ちで臨みたいものです。
被写体の水平垂直をしっかりと守るだけでメジャー感も増しますし、写真を見た時に情報として自然と視界に入ってきやすくなるため、意図が伝わりやすい写真となります。
もちろんどうしても斜めにしなければいけない意図がある場合は、この限りではありません。
まとめ-写真は三つのことを守るだけで劇的に良くなる-
写真は正しく使うことで、情報を伝えるための強い道具となります。
逆に何も考えずに使っても、ツールとしての良い効果は発揮できません。
・写真を撮る目的を決める
・何をどう撮るかを考え抜く
・被写体の水平垂直を守る
これらを実践するだけで、かなり良い写真が撮れるようになると思いますので、ぜひ意識してみてください。