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尊敬する二人の日本人経営者に出会う

この日のぼくは相当落ち込んでいました。

後ほど、書きますがとんでもない失敗をしてしまったからです。

正直、もう日本に帰りたいとも思っていました。

しかし、この日は忘れられない一日で、二人の尊敬する日本人経営者と出会った運命的な日です。

神対応。醤油ブチこぼし事件

この日、ぼくは二人の日本人経営者とアポを取っていた。

一人目は、むらっしゅさん(https://twitter.com/MSmurash)。システム開発や人材育成・人材紹介など、数多くの事業を行うマレーシアで展開されているすごい方。

たまたま、この日であればランチを一緒にしてもらえるということになり、アポが取れた。


当日は、みつさんから頼まれごとがあり、むらっしゅさんのアポ前に会うことになった。

「これから、むらっしゅさんと会うんですよ」とみつさんに報告。

みつさんもTwitterで以前から、むらっしゅさんのことは知っていたので「ぼくも同行していいですか?」と言った。


むらっしゅさんとは二人で会うつもりだったため、「突然の申し出で失礼はないか?」と心配しながら確認を行った。なんとか許可をもらい、日本食の店でランチすることになった。


この日のぼくは少し変だった。自分でも感じるほど、表情が固くて緊張している。むらっしゅさんとみつさんは、お互いに軽快なトークで語りあっているが、ぼくはついていけない。

うなづくことと愛想笑いしかできていなかった。そして、事件が起きる。


日本料理店なので、豆腐がセットに入っていた。ぼくは気を効かせようと、みつさんに醤油を渡そうとした瞬間、落としてしまった。

あろうことか、醤油はむらっしゅさんの元に飛び散り、彼の真っ白なTシャツが醤油まみれに…


やってしまった。


「むらっしゅさん、すいません!」

ぼくは急いで、紙ナプキンでテーブルを拭おうとするも、時すでに遅し。醤油のビンは割れて、どうしようもない状態だった。

店員さんがフキンを持ってきてくれたものの、彼のシャツをどうすることもできない、

終わってる。最悪だ。


しかし、むらっしゅさんが放った一言が神すぎた。

「Tシャツは洗ったら良いだけなんで、まぁ食べましょう!」

初対面の男に醤油をブチまけられて、普通なら怒ってもいいところ。


でも、心の広い彼は気にする様子もなく、ご飯を食べ続けた。

ぼくは彼の言動に尊敬を感じつつ、自分のダメさに嫌気がさしていた。

マレーシアで兄貴と出会う

落ち込んだ気持ちのまま、ぼくはディナーもアポを取っていた。

二人目にアポを取ったのは、じゅん散歩さん(https://twitter.com/jun_jalan_jalan)。マレーシアで2社の会社を経営しており、日本企業の進出支援や会社登記なども行っている方だ。


落ち込んではいたものの、ずっとそんな表情をしていたら相手に失礼だ。何とか、気持ちを取り繕って彼の元へ向かった。

場所は、じゅんさんが行きつけの日本の居酒屋だ。じゅんさんは、ぼくよりも早くに到着してハイボールを飲んでいた。

挨拶を交わし、ぼくは生ビールを注文した。

普段なら、Twitterで人と会うことはあまり無いらしいが、ぼくとは会っても良いと思ってくれたそうだ。


じゅんさんは、ぼくよりも2つ年上で渡航前からぼくの「ゼロからマレーシアでビジネスを立ち上げる」という発信に興味を持ってくれていた。

なぜなら、自分自身がマレーシアで苦労したから、他の人に自分のような苦労はしてほしくないと思ったからだ。

立ち上げ当初は英語も話せない、マレーシア人を雇用して従わせる難しさ、採用試験もすべて自分で行わなくてはいけない。


そんな苦労話を聞かせてもらい、ぼくは身にしみて勉強になった。

そして、ぼくはじゅんさんから、こんな言葉をもらった「すぎにいさん、マレーシア・ボレだよ」

マレー語で『できる、できる』という前向きな言葉だ。


「どんなに辛い状況でも、『できる』と思えば乗り越えられる。だから、大丈夫!この言葉を思い出してね。」

じゅんさんの言葉にぼくは心を救われた。あのままホステルに帰ったら、落ち込んだままどうしようも気持ちになっていただろう。

ぼくは、面倒見の良い彼のことを兄貴のように慕いたいと思った。


じゅんさんにご馳走になったぼくは、ホステルへと帰っていった。

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