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奇々怪段

階段がある。人一人通れるのがやっとというくらいの窮屈なこの階段を私は見下ろしている。自然と足が動いて階段を降りていくけれどいつまで経っても終わりが見えないどころか先の方は真っ暗。降りた先に何が待っているのかという好奇心に煽られ、降りてみることにした。 10分ほど降り続けただろうか。どこにも辿り着かないことへの不安で引き返そうかと思い出したそのとき、突然遠くの方から「タンタンタン」と誰かが階段を昇ってくるような音が聞こえた。「タンタンタンタン」どんどん音が近づいてきていること

    • コーヒー➡コーヒー牛乳➡コーヒー

      好きなお笑いコンビがいる。まだメディア出演は少ないがライブシーンを引っ張る実力があり、そしてお茶の間にも愛されるであろう愛嬌まで備えている個人的大注目のコンビだ。 彼らは中学校からの幼馴染で非常に仲がいい。どれくらい仲がいいかというと30を過ぎた今でも2人で同居し、休日は2人で電動自転車を走らせ映画館へ行きフードコートで食事をとって過ごすのだ。主語さえ聞かなければただの中学生カップルのデートである。 そんな2人はただ洋菓子を食べたり、新作のマックを食べたりするだけのYou

      • すんごい時代、こわい時代。

        なんでもないただの一般人でもその気になれば映像クリエイターやコラムニストになれたりと、その人のバイタリティ次第で自由に自分の意見や発想を世界に向けて発信できる時代。凄すぎ。 才能があれば大衆の目に留まってそこから火が点いて、それまで自己満足に過ぎなかったモノが自分の生業にまでなることもある。まぁそんな夢のようなことを経験できるのはほんの一握りの選ばれし者だけだけど。でも可能性は0じゃない。そんな夢のような経験をするためにみんなこぞってネットの海に自分の頭の中をぶちまける。ど

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