リゾートバイトの城崎温泉への移動日の流れ【#1】

今回から僕の最初の派遣先となった兵庫県の北部にある城崎(きのさき)温泉編のスタートです。【応募編】は以下のマガジンにまとめています。


◆僕の城崎でのリゾートバイト概要◆

勤務地:旅館(わけあって小規模と、大規模の2か所)

職種:裏方(中番)

時給:900円

期間:5か月半(2014年9月後半~2015年3月31日)

リゾートバイトの移動日の流れ

リゾートバイトは海やスキー場、温泉地の近くなどにある旅館やホテルで住み込みで働く機会が多い。自宅から現地(リゾバ先)までは長距離バスや新幹線、電車などを使って移動するのだが、基本的には自分一人で行くことになる。派遣先の社員が連れて行ってくれることはないと思った方がいい。なお、車やバイクを持っている人は派遣先によっては持ち込むこともできる。実際に、どこの派遣先でも車を持ち込んでいる人は一定数いた。

リゾートバイトの移動日の流れは派遣先によって異なるが、基本的には以下の通りである。

①自宅から派遣先に移動

②派遣先となる旅館やホテルの担当の人と会う

③会社の規則などの説明&職場の更衣室や従業員食堂などの案内

④寮に案内されて荷物を置く

⑤解散、自由時間


派遣先によっては③と④が逆になることもある。なお、到着した日の午後からいきなり働くことは少ないが、派遣先によってはそれもあり得る。

僕たちリゾートバイトスタッフが現地で最初に会い、寮や職場内を案内してくれるのは総務部の人事課の人、それも主任や課長が多い。小規模な派遣先なら部長が直接案内してくれることもある。

僕が城崎温泉に移動した日の流れ

①家から城崎温泉まで移動

僕がリゾートバイトを始めたときは滋賀県南部にある実家に滞在していたので、近くのバス停からバスに乗ってJRの駅に移動した。そこから京都駅に行き、特急電車「きのさき」に乗った。そのまま乗っていれば終点の城崎温泉駅に着くという。

僕がリゾートバイトをしていたときは業界大手のヒューマニックという派遣会社しか利用しなかったので他の派遣会社の事情は知らないが、ヒューマニックは事前に乗る電車やバスの時刻を指定してくれた。

どうやら派遣会社によっては「交通費として〇千円払うから、〇時までに現地に行ってください」みたいなこともあるようだ。詳しくは知らないが。

交通費も派遣会社によって異なるが、いったん自分で払い、派遣会社が定める条件(契約期間満了など)を満たせば派遣会社が交通費を出してくれる派遣会社が多いので、事実上の無料だといえる。


たしか9時か10時ぐらいに京都駅を出て、城崎温泉駅までは2時間弱ほどで着いた。いつ昼ご飯を食べられるかわからないので、電車の中でおにぎりか何かを食べた。

②駅で派遣先の社員と合流

城崎温泉駅を出ると派遣会社の担当社員から説明されていた通り、バスで迎えに来てくれていた派遣先の総務部の担当者のIさんという人と合流した。駅から寮までは歩いて15分ぐらいだったのだが、大きな荷物を持って歩くのは大変なので迎えに来てもらえるのはありがたかった。

このように最寄り駅と派遣先が離れている場合はバスで迎えに来てくれることが多い。

「派遣会社のヒューマニックのスタッフのAtsushiです。よろしくお願いいたします」といった感じであいさつをした。ヒューマニックはリゾートバイト経験者の間では「初心者に優しい」とよく言われているのだが、このようなあいさつの言葉も事前に教えてくれた。多分、あいさつもできない人がたまにいるんだろう。

お客さんを乗せる用のマイクロバスに乗り、僕の職場となる派遣先に移動した。

③職場の規則説明&寮の周辺案内

旅館の1階にある事務所に通され、総務部の部長に会った。物腰の柔らかい紳士的な人だった。

寮やロッカーのカギを受け取り、城崎温泉の周辺地図を渡されて近くのスーパーやコンビニ、飲食店、そして城崎名物でもある外湯(銭湯みたいなもの)の位置を教えてもらった。

「近くには飲食店もあるので、休みの日でも食べるところはある」と言われたときに、休日は従業員食堂で無料でご飯を食べることができないことを初めて知った。

人事部直通の電話番号を教えてもらうときに「何かあったときはまず私たちに言ってください」と言われたときの雰囲気が少し嫌な予感がした。つまり、もめごとなどが起こったときは派遣会社に言う前に先に人事部に言ってくれということなのだが、そのような「何か」が起こりえるような職場なのかと思った。例えば、問題のある社員がいるだとか。

④寮に移動して荷物を置く

職場の規則や地図を見ながら寮の周辺を案内してもらった後はバスで寮に移動し、荷物を置くことになった。あまり細かいことは言えないのだが、僕が城崎で働いた旅館は特殊で、僕の職場となる旅館と総務部の人などが働いている事務所は離れていたからだ(後にこの理由を説明する必要があるのだが)。

人事部課長のIさんと再びバスに乗り、寮に移動した。木造で古い建物ではあったが、部屋の中はリフォームされていて快適に暮らせそうだった。部屋は和室の6畳で部屋の中にトイレと小さなキッチンがあり、風呂と洗濯機、乾燥機は共同だった。

部屋の中はエアコン、テレビ、小さなローテーブル、IHコンロ、小さな冷蔵庫などの最低限の設備が揃っていた。

しばらく休憩したらIさんが再び迎えに来てくれて、今度は僕の職場となる方の旅館に移動して更衣室やタイムカードの場所を教えてくれることとなった。

⑤ロッカー、従業員食堂など職場の案内

Iさんに連れられ、寮のすぐ近くにある僕の新しい職場に連れて行ってもらった。僕は中番(なかばん)、あるいは仲番という調理場で働く裏方の仕事だったので、まずは調理場に移動した。ちょうど主任のOさんがいたので、あいさつした。

Oさんは30代後半ぐらいだったのだが、なんとなくチンピラ気質というか、運動部で後輩を部下のように引き連れたがるタイプの、僕がもっとも嫌いでしかも僕ともっとも相性が悪いタイプの人間に思えた。目つき、顔つき、少し茶色に染めた髪のすべてが嫌だった。人事部長が言った「何かあったらまず私たちに連絡を」の意味がわかった気がした。

Oさんにあいさつし、少し会話をしたら思ったよりも気さくな人だったので、僕の予感が外れていることを祈った。

そのあとは人事部のIさんに従業員食堂やロッカーを案内され、事前に派遣会社を通してサイズを伝えていた制服と靴を受け取った。調理場の裏方で働くための白衣と帽子、白い靴だ。制服は当然派遣先や職種によって異なり、僕の場合は靴下とインナーのシャツは自分で用意した。

⑥解散、自由時間

夕方には解散して自由時間となった。寮の周辺を散歩したり、スーパーで夜ご飯などを買った。

次の日は朝の6時出勤だった。僕は人見知りが激しいこともあり、新しい職場の最初に出勤は本当に苦手なのだが、そのときが来ればどうにかなると思い、寝坊しないように早く寝た。


なお、部屋の中にキッチンやトイレがある寮はプライバシーが確保されているという理由で好きな人も多いのだが、トイレットペーパーや掃除用品なども自分で用意しないといけないのでその分お金と手間がかかる。

なので、僕はトイレも風呂も共同でキッチンがないタイプの寮の方が好きだ。部屋にも共同エリアにもキッチンがない寮では休みの日も1日3食無料で食べられることが多いのもありがたい。

部屋にトイレットペーパーや食器、食器洗剤などが何もなければ初日に買う必要がある。特に、トイレットペーパーがないと困るのでトイレが共同でない寮に住む場合は最低1~2ロールは持って行った方がよい。


(つづく)

Atsushi

最後まで読んでいただきありがとうございます。いただいたサポートはリゾートバイトやワーキングホリデーの体験談インタビューを受けていただいた方への謝礼に使わせていただきます。