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桜木紫乃さん「砂上」冒頭を思い出す

1ヶ月半ほど情報発信を続けてみて、ある小説の中での一節といいますか、会話のやり取りを思い出しています。北海道出身の女流作家さんのことを立て続けに書いてきたせいかもしれませんが、桜木紫乃さんの「砂上」の中で、主人公が初めて会った編集者に、主体性のない文章だと指摘されるシーンです。その一連の会話が記憶に残っています。

そこから、表題の小説の中では、主人公の自分自身を知るという一つの旅が始まり、そして、周りの現実もどんどん変わっていくストーリーだったと記憶しています。最後は自分の小説の出版の企画が通るまで、血みどろになりながら主人公が進んでいくみたいな。

本を書いたり、ブログを書いたりすることは、そういうことなのかもしれません。ブログが継続する方が少ないというのは、ネタが尽きるとかモチベーションが保てないとか、そういう理由もあるのかもしれませんが、書くことのパワー、周りや自分自身を変えていく影響力、エネルギーみたいなものを自分自身で受け止めきれない(処理できない)から辞めてしまうという理由も一定数の方にとってはありうることだと思います。

私も受動的な文章を書いてしまうし、突き抜けた文章表現ができているとは思えません。ただ、こんな私でも、発信したり書くことを続けて行く中で何かが立ち上がっていく感覚はあります。これこそが「自分の意思」というものなのかもしれませんし、それが周りにどういう影響を及ぼしていくのか、ワクワクするような、怖いようなそんな気持ちでいます。

じっくり時間をかけて、それを確かめながら、時には苦しみながら、発信を続けていこうと思います。今回は観念的で抽象的な内容になりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。


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