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型・その2 応用型④(遍路道・弥生野)

中七〔や以外の切字
季語は、上五・中七・下五、のいずれでも
二物衝撃を意識。


少年は笛を吹くらむ遍路道

季語:遍路道(三春)


弥生野を北か南かスニーカー

季語:弥生野やよいの(三春)



     ・・・・・

一句目、切字「らむ」について。

「らむ」は現在推量の助動詞で、現在別の場所で起こっている事柄について「(今頃)……ているだろう」と推し量る意味で用いられます。接続は「べし」「らし」などと同様終止形接続(ラ変型には連体形接続)です。

佐藤郁良「俳句のための文語文法入門」P.155


「別の場所でおこっている事柄」なので、一句目、季語は動くと思います。
(遍路道を歩いている主人公、ああ、今頃、あの少年は笛を吹いているだろうなあ、という感じです)


二句目、切字「か」は、疑問の係助詞。
現在でもよく使われる「~か~か」と同じです。



お時間がありましたら、詠んでみてください。

「切字」や「型」に拘らず、自由に詠んでくださっても、また、私の使った季語で詠んでくださっても全くかまいません😊

※決してお題(必ず詠む)ではありません。

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