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しりとり俳句《76》

そろそろ秋の季語も終わりが近づいてきました。

こちらの続きから。
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「さち・ちり・しの・しりとり俳句・二年目ルール」
☆順番=ちり→しの→さち
☆下五・下二字、または一字でしりとり
☆下五「かな・けり・にけり・たり・たる・なり・よ」などで終わる場合は、その前の二文字(もしくは一文字)から始める
(季語のあとの、さ=幸、ち=ちり、し=紫乃)

第76回は、10/29~11/5(1585~1605)全21句

1586. 瑠璃色のペンで綴るや夜長人
    夜長人(三秋)さ

1586. 一人だけまだ甘藷掘りをしてゐたり
    甘藷掘り(中秋)ち

1587. 竜胆や父の形見の腕時計
    竜胆(仲秋)

1588. 軽トラにどつさりとある落花生
    落花生(晩秋)さ

1589. 背高泡立草となりはピザ屋
    背高泡立草(三秋)ち

1590. さやけしや馬跳びリレー始まりぬ
    さやけし(三秋)し

1591. ぬりかべを背負つて登校ハロウィン
    ハロウィン(晩秋)さ

1592. ウィンカーのテンポゆるやか紅葉山
    紅葉山(晩秋)ち

1593. 山影の移りゆく午後鴨来る
    鴨来る(仲秋)し

1594. ルージュ引く会社帰りや露時雨
     露時雨(晩秋)さ

1595. 暮の秋散歩の犬のふりかえる
    暮の秋(晩秋)ち

1596. Lサイズポテト両手に紅葉月
    紅葉月(晩秋)し

1597. 月の出や楽譜に書きしクレシェンド
    月の出(三秋)さ

1598. とろろ汁落ちつきのない父の箸
    とろろ汁(三秋)ち

1599. 箸置きを机に並べ早生蜜柑
    早生蜜柑(晩秋)し

1600. 缶コーヒー友に差し入れ夜学かな
    夜学(三秋)さ

1601. 学生の服を着こなす案山子かな
    案山子(三秋)ち

1602. 菓子折は鈴のカステラ宣長忌
    宣長忌(晩秋)し

1603. かき混ぜるスープへハーブ暮の秋
    暮の秋(晩秋)さ

1604. 秋の果おもちや広げる部屋の隅
             秋の果(晩秋)ち  

1605. 炭俵編むやみちのく木こり小屋
    炭俵編む(仲秋)し


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来週には、立冬を迎えます。
ですが、この三連休、東京では夏日だという。
半月ほど前からは、桜や躑躅の狂い咲きを見つけ、数日前には、なんと月下美人までもが咲いた模様。

暦や歳時記の季語と、実際の気候との差が、ますます大きくなってきているように思います。

普段の句は、できるだけ吟行を基本にしている私ですが、冬の季語はしばらく詠むのが難しいだろうなあ、と思っている最近です。


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