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喜雨 ・ 洗ひ髪


ぶなの葉の喜雨そのままに幹に根に



洗ひ髪サンタルチアのそよ風に



季語:喜雨(晩夏)

子季語:雨喜び(あまよろこび、あめよろこび)

日照りが長く続いて、田畑の農作物にも被害が出ようとする際、ようやく降り出す雨である。
農家にとっては待ちに待った雨。まさに命を救われる雨であり、その喜びは例えようがない。
雨のなか、早くも生気を取り戻した草木の緑が美しい。
中国に由来する季語である。

新版・角川大歳時記「夏」P.100

季語:髪洗ふ(三夏)

子季語:洗ひ髪

夏は汗のために髪が汚れやすく、頻繁に洗うことが必要である。
暑さゆえ、洗髪後の清涼感もひとしおである。
髪を洗うのは女性だけに限らないが、句に詠まれるのは女性が多い。
地方によっては髪を洗うことは七夕の行事となっている例がある

新版・角川大歳時記「夏」P.338

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ぶなの木の葉は葉脈にそって凹凸がそこそこあり、また、空に向かって平行に葉を開く。
降る雨をしっかりとキャッチし、そのまま小枝に、大枝に、幹に、そして根っこにあますところなく自らの、そして大地のために雨の恵みを蓄えるのだ。

このことは、橅の森、白神山地のガイドさんに教えていただいた。


サンタルチアはイタリア・ナポリの港町。
地元の民謡「サンタルチア」には、その港町と海風が歌われている。


お時間があれば、「喜雨」または「洗ひ髪」でお詠みください。

※決してお題(必ず詠む)ではありません。

alohaさんの投稿の季語で詠みました。

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