見出し画像

「俳句界」ZOOM句会報告 ④

4月7日に行われた雑誌「俳句界」ZOOM句会報告。

講師 仙田洋子先生
参加者 全8名
「当季雑詠」3句(仲春・晩春)事前投句、事前選句
席題「動画で一句」2分程度の動画を観て。
  (熊本県・立岡自然公園の春の様子の動画)
   2句 事前投句、事前選句
【選句について】
特選2点1句・並選1点2句

四回目の句会。
以下、投句した五句についていただいた講評を自分の記録と、ご参考のために記します。

【雑詠三句・春】

シャム猫の青き瞳や草若葉

*特選ひとつ(2点)並選ひとつ(1点)計3点いただく。
*とにかく美しい。
 春のキラキラ感が出ている。(選句してくださったおふたりの講評)
*「シャム猫」「青き瞳」「草若葉」どれも綺麗。どこかを外すといいなと思った。(選句なさらなかった方からの講評)
*青き瞳と草若葉が近すぎる。(仙田先生より)


ゆるりゆく琵琶湖疎水や桜東風

*並選ふたつ・ひとつは仙田先生(2点)
*琵琶湖疎水という固有名詞が効いている。
*ゆるりゆく、が効いている。桜東風という季語の句として、十分なレベルに達している句(仙田先生より)
ものたりない(選句なさらなかった方からの講評)


ジュラ紀の春星めくるめく空想

**点数、講評ともになし。


【春の公園の動画で一句】

春鮒や垂らす釣り糸つんつつん

*予選ふたつ(0点)
*「つんつつん」が面白い。(予選をくださったおふたり)
*垂らすがいらない。
*つんつつん、がどういう状況なのかを問われ説明をした。


くるりんとはしゃぐ乙女の春帽子

*点数なし。
*乙女乙女しすぎ(仙田先生)

     ・・・・・

雑詠句で、初めて特選をいただけたこと。
仙田先生から並選をいただけたこと。
季語「桜東風」の句として十分なレベルに達している、と丁寧に講評いただけたこと、が非常に嬉しかった。

一方で、ジュラ紀の句については、全くもってノータッチ。
そうかあ~、って感じるものもあった。

私が特選でいただいた句が、仙田先生も特選にとられていたことも、また嬉しくもあった。
それは「陽炎」の季語で詠まれていた御句。
実はゲゲゲの鬼太郎にも出てくる妖怪で詠まれた御句であるのだが、私としては「まさに陽炎」とにっこりしてしまった。
(そういえば、私も以前「一反木綿」で詠んだなあと思い出した)
仙田先生の講評は「人間と妖怪の微笑ましい交歓を表現しているところに惹かれた

「動画で一句」はいざ詠むとなったときに足踏みをした。
毎朝のつぶやき俳句では「季語ありき」で詠み、俳句ポストでもやはり「季語ありき」。
自分で季語を探すは、最近であったら「お菓子で一句」(晩春の季語)などの企画参加でないとなかなか詠まない。
動画のなかの一場面を切り取り、それを句として表現する。
詠むことはそう大変ではないけれど、季語を選び、そして自分らしさを出そうとするところが、私にとっては難しい
釣りの句も、春帽子の句も、練りと推敲が全くもって足りなかったともう反省である。(オノマトペで攻める、は、私らしいけれど💦)


今句会で最高点(6点)の句についての仙田先生の講評。
「音と視覚のバランスが素晴らしく、ストーリー性のある句。面白く詠んでいる」
御句の紹介はできないけれど、音と視覚のバランス・ストーリー性、という講評で、得られることは多い。


仙田先生の言葉として気に止まった講評の一部は以下のとおり。

・美しい色彩。
・滅びの美。
・懐かしい想い、ノスタルジー。
・カタカナが若干多すぎる。(7音分カタカナだった)
・季語に近すぎる。(わりとよく出る言葉)
・素直に詠めている。
・同じ方向でなく、ベクトルを変える。
・~は~は、の是非。

それぞれ「あ、わかる」って思われる方がきっといらっしゃるはず。


そして、次回からは「席題」これまでの事前投句事前選句でなく、
・句会のなかでお題がでて10分で二句詠む。
という、いわゆる句会である席題の方法になるとのこと。

これは緊張しますね💦
季語選びからしないといけないという、私にとっては非常にいいトレーニングです。


最後に

シャム猫の青き瞳や草若葉

の句は、トップ画像のシャム猫で詠んだ句です。
宮崎県で出会いました!
季語、迷ったんですけれど、この写真を撮ったあとに、このシャムちゃん、まさに草若葉の丘を走っていってしまったので、まんま「草若葉」で詠んでしまったという( ´艸`)
今日の季語「風光る」あたりでもよかったんですけれど。(それでも近いか)

いただいたサポートは、次回「ピリカグランプリ」に充当させていただきます。宜しくお願いいたします。