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「鳥と恋」春の三句


赤福の軒先つばめの忙しなさ

老いらくの甘き囀り時の糧

横恋慕ながれながされ二人静



《解説》

赤福の軒先つばめの忙しなさ
あかふくののきさきつばめのせわしなさ
季語:つばめ

伊勢名物「赤福」の本店は、五十鈴川沿い、おかげ横丁入口にあります。

出来立てほやほやの赤福
赤福本店
親つばめは大忙し


老いらくの甘き囀り時の糧
おいらくのあまきさえずりときのかて
季語:囀り

「おいらくの恋」というわけではありません。
いくつになっても夫婦(或いは男女)の楽しきおしゃべりは心の安らぎになります。
甘き囀り、素敵だと思いませんか?
愛の日常に、恋だってあります。
いつも相手の新鮮なところを見つける。
そこに改めて心惹かれる。
そして、それは、その時その時の、それからそれからの「生きる糧」となるのです。


横恋慕ながれながされ二人静
よこれんぼながれながされふたりしずか
季語:二人静

二人静の花

横恋慕はいけません、基本的に(笑)
でも、ひとのこころは、どうにもならないこともある。
時を、所を、人を、流れ流されたのち、二人静の花のように、しっとりと仲睦まじくなれたとしたら、それはそれでいいのではないでしょうか。


     ・・・・・

中岡はじめさん、橘鶫さん企画に参加いたします。
よろしくおねがいいたします。


この企画は、どなたでも参加できるとのことですので、よかったらぜひ!

最後になりましたが「句集」の企画の予定があるかもしれないとのこと。
こちらの三句「著作権放棄」「句集OK」でお願いします。

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