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しりとり俳句㊵

一週間の早いこと。
すっかり私のお当番を忘れてしまった日曜日でした💦

最後の三句、一応、何気にシリーズを気にして詠んでいた三名です。
(伝わるかどうかは微妙笑)

「さち・ちり・しの・しりとり俳句」
(下五・下二字、または一字でしりとり)
5月19日スタート、あっという間に40句以上。
ただ呟いているのももったいないので、記録に残こすことにしました。
第一回は、5/19~5/30分。12日、全45句。
季語のあとの、さ=幸、ち=ちり、し=紫乃

しりとり俳句①」より

第40回は、2/19~2/27(834~856)全23句

834. 立春やガイドブックへ星印
   立春(初春)さ

835. ルシファーの瞳は深し星朧
   星朧(三春)し

836. ほろほろのクッキーつまみたる日永
   日永(三春)ち

837. 長旅の終着駅や笑ふ山
   笑ふ山(三春)さ

838. 山手線ひと周りせり春眠し
   春眠し(三春)し

839. 蒸しパンのレーズンほじる春愁ふ
   春愁ふ(三春)ち

840. レフ版を持つ手ぷるぷる卒業式
   卒業式(仲春)さ

841. 式場の桜がきれい「ここがいい♡」
   桜(晩春)し

842. 言いなりのままのネクタイ入社式
   入社式(晩春)ち

843. 敷物へ一番乗りの朝桜
   朝桜(晩春)さ

844. 倉敷の川のほとりの柳かな
   柳(晩春)し

845. 金物屋かなものや店主の喋るときしらず
   ときしらず(三春)ち

846. ラズベリー紅茶へ添へて永き日よ
   永き日(三春)さ

847. ひよこ豆煮込むくりやへ春の風
   春の風(三春)し

848. 風やはらか船へ両家の顔あはせ
   風やはらか(三春)ち

849. 破線から離す封筒春立てり
   春立つ(初春)さ

850. 手料理を振る舞ふあるじこでまりの花
   こでまりの花(晩春)し

851. 花の兄をとうとの後すべり台
   花の兄(初春)ち

852. 大・中・小の箱のあり春の夢
   春の夢(三春)さ

853. 夢占いページをめくる春の昼
   春の昼(三春)し

854. 昼餉なりおおげさに口く浅蜊
   浅蜊(三春)ち

855. さり気なく似顔絵添へるチューリップ
   チューリップ(晩春)さ

856. プリンへとこそり手の伸ぶ雛祭
   雛祭(仲春)し


     ・・・・・

私にとっての、しりとり俳句は、挑戦の場でもあります。

こんな詠み方、してもいいのかなあ、とよく思うのですが、それを例えば、句会などにはなかなか出す勇気は持てません。
俳句誌などにも、結局、自分の中で「まあ無難」な句を出してしまいます。
(雑詠は三句出しが多いので、ひとつくらいは、出してみよう!な句もありますが、玉砕笑)

私の日々の「朝俳句」も、その時点での一番まっとうそうな句、を投句しています。

ですが、しりとり俳句では、詠みたいように詠もう、を大事にしているし、自分の中で新しく得られたことの実践、も大事にしています。

今回は、できるだけ、型と切字を意識しました。
また、

式場の桜がきれい「ここがいい♡」

これなどは、他には絶対に出せません(笑)
最後には「♡」までつけちゃいました😅
でも、こういう詠み方してみたかったのです。


昨年の11月半ば、俳人の仙田先生と他二名、計四名の「吟行句会」に参加したのですが(初の吟行でした)、その際に「句帖忘れないでね」と。

句帖、、、私、持ってなかったんです。
普段は、スマホのメモ帳を使っていたし、纏め・記録用としては、ルーズリーフに横書き。

ですが、その日をきっかけに、小さなノートに縦書きでまとめるように切り替えました。

・朝俳句
・しりとり俳句
・入選俳句
・未投句俳句

今のところ四冊です。

ツバメノート「A6立太罫」(セミA6)
フリクションボールペンの0.38mm、消せるので便利。


しりとり俳句については、以前は、三人のを全部ルーズリーフに書き写していたのですが、ノートの変更にともなって、自分だけの句を並べていくようにしたら、見返しがとても楽になりました。
この中で、推敲するとよさそうな句、も見つけやすくなりました。

挑戦句は、そのときは挑戦であったとしても、こうやってノートに見やすく残しておくことで、違うかたちに替えられるかもしれない、ということです。


     ・・・・・

今週の紫乃セレクト

さっちゃん
立春やガイドブックへ星印
こちらの景が本来ならば一番響くのですが、、、でも!

ラズベリー紅茶へ添へて永き日よ

ただいま、ゆったりと詠む、何気ない日常、を追求している私(笑)
なので、こちらに学びがとてもありました。
動詞って、できるだけ使わないように、と思い続けていたのですが、名詞のみの句って、淡々とはしていて景も広がるけれど、ゆったり、にはならない場合が多いように、今は感じています(←今は、が肝心です。いずれまた変わるかもしれません)
カタカナ、漢字、ひらがなのバランスも美しく、声に出すとまた、ゆったり。下五の「永き日よ」は私ならば絶対に浮かばない、よりゆったりな調となったように思います。

ちりちゃん
季語探しがとっても素敵!
「ときしらず」「花の兄」完全に見落としています、私。
そして、その季語の音の面白さを組み入れた御句、つくるのうまいですよねえ!

ほろほろのクッキーつまみたる日永

ちりちゃんも、さっちゃんと同じ季語「日永」で。
それぞれの子季語の使い方、詠み方で雰囲気がまた違います。

どちらもお茶会の景。
ちりちゃんもまた、ひらがな、カタカナ、漢字の配分が美しいです。
つまみたる、ここの「たる」がまたうまいなあと。
ほろほろのクッキーをつまむ、もしかしたら、つまんだ拍子に少し崩れてこぼれちゃったかもしれない、けれど、手は一瞬止まっている感じがします。
その間に日永に気付き、楽しんでいる感じがとてもしました。
一瞬の景と、長い日永の景、面白いです。
(あくまでも私の感じ方です)

自選
ひよこ豆煮込むくりやへ春の風

これかなあ。
倉敷のは、ゆったりですが、あまりに類想なので。



今日は長くなりました。
最後までお目通し、ありがとうございます。

もし、これが好き、があったらコメント欄で教えていただけると嬉しいです。

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