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#句具ネプリ「春分」vol.14 を読む。

句具ネプリ「春分」vol.14 2024年から、好きな句。
(敬称略)


しばらくは人の高さを石鹸玉     隣安

野遊の匂ひの髪を梳きにけり     笠原小百合

文具屋にすこしの昏さすみれ草    三倉十月

羊には羊の家族うららけし      げばげば

ポンペイレッド春のクピドは忙しい  沖原イヲ

鼻歌をルパンに盗まれてのどか    土井探花

陽光の麒麟の唇のよく動く      ギル

子と猫と猫の子のこれからのこと   たろりずむ

司書の手は棚から棚へ小鳥の巣    五月ふみ

春寒の候消印のパリ遠し       東京堕天使

ふらここや転校生になる明日     岸来夢

牛と家業愛せぬままに卒業す     沼野大統領

志村忌やゆるく結んだ後ろ髪     ヒマラヤで平謝り

校庭の真中は眩しクローバー     菅井香永

残る鴨だけで楽しくやつてをり    千野千佳

昼月が見えてうぐひす餅買へて    内野義悠

つばくらの触れし空より明けてゆく  このはる沙耶

ひさかたの雨を抱きたる梅の花    鈴木総史


句具さんの、句具ネプリは、私が結社「南風」に入ることになった、大切なきっかけをいただいた句集です。
今回も楽しく拝読しました。
後藤麻衣子さん、いつもありがとうございます。


足踏みのミシン軽やか花ミモザ  卯月紫乃

参加させていただきました。

いただいたサポートは、次回「ピリカグランプリ」に充当させていただきます。宜しくお願いいたします。