プロットの練り方

覚え書き

天啓を受けては書き留めていたネタも、改めて原稿用にアイデアを整理していくと「え、これ何が言いたい話なんだろ……」と立ち止まってしまうことがよくある。
歩みを止めてしまいがちな創作者に向けて、と見せかけて完全に自分用の指南書です。


まず始まりから終わりまでの流れを漏らさず書く(プロット)

とりあえず頭に浮かんでいることを全部書く。蛇足や無駄な部分は消せばいい。
この作業はパソコンやスマホだと消す作業が楽なのですが、アイデアを出す時は大きな紙にめいいっぱい書いた方が捗るのでプロット立てた後は印刷推奨。
印刷出来ない場合は大まかなネタをスマホで打って、それを見ながら大きなノートとかに書くのもいい。
私は一時期ノートを貰うことが多かったのと、元々文具好きだったので、ノートに書く・パソコンで作成は半々の頻度です。
A4ノートを使う場合は見開きで何ページも使用します。プロットを見開きで作り、次のページからいきなり本文を手書きで書き殴り、行間に作中で使用する情報をねじ込んだり、余白に年表書いたりととにかく作品の為の情報を寄せ集めておきます。
資料はもちろん、登場人物の場面ごとの心情も、使わなかったとしても必ず書き留めておきます。

物語には限度があり、パソコンのメモ帳などでプロット作成だと行に限界が見えてこないので紙の方がいいです。
原稿に取り掛かるための最終稿ならテキストファイルで用意すると、私の場合は捗ります。

大切なセリフ、重要なワードなどを強調しておく

絶対に使いたい場面、キーワードは目立たせておきます。
私は最後のシーンから物語を組み立てていくので、閃いた最後の台詞は一字一句そのまま使用することが多いです。
また、自由に作ったプロットは半分以上は使わなかったりするので、これだけは盛り込みたいという情報を取捨選択しておいて下さい。

作中で使用する情報は全て網羅しておく

この作業はパソコンだと凄くやりやすいです。
私はジャンルとしては歴史小説にあたるので時代考証や史料に頼ることが非常に多いです。
日頃ネタ集めしているとき、「これは」と思った情報は溜めておいてます。
出典などもメモしておかないと、いざ書いていてもう少し調べたい時に何処からの情報かわからなくて調べ直すのにかなり時間を取られることがあります。
撮影、コピペ、URL、スクショ
何でも活用します。
即席で構わないので必要な人物の年表を作っておくと、執筆してて非常に便利でした。

立てたプロットを読み直し、疑問点を抜き出す

小さな疑問でも全て洗い出して自問自答して下さい。
これ、プロット通りに書き続けていると、もう一人の自分がある日矛盾点などに気付き始めるんですよね。それがまた物語の根底を覆すような真理だったりするので、プロットを何度も読んで浮かんだ疑問、矛盾点はピックアップして粗をなくして下さい。

使わなかった情報は行間に滲んでいく

練ったプロットは全て作中に入れ込んでは芸がないので……。
書いている本人がその世界観を理解し、再構築した景色・やり取り・空気・心情を書き写すことこそが読みやすい小説なのではと思います。

華美で堅苦しく冗長な文章は、情報量が多くて文字数も稼げ、一見立派な小説に見られがちですが、お話の面白さには結び付きません。


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