生きたいと死にたい

今日の診察で、「先生、私、1年前とか2年前とかは"死にたい"しか思わなかったけど、最近、色んな病気が降りかかってきて、あんなに死にたかったはずなのに"死ぬのが怖い"って思うようになったんです。」と私は言った。
先生は私を笑うことなく、「うん、良かった。」と言ってくれた。

死ぬことに恐怖を感じることは"普通"なのかもしれない。
ただ、精神的な病気のせいで、ここ最近感覚がバグっていた、とでも言おうか。
ただ漠然と死にたかった。死にたくて涙が止まらなかった。そんな日々が続いた。私はそれを「希死念慮の化け物」と呼んでいた。ただ心の底では、私は生きたいと思っていた。
友達に会いたい。
ライブに行って爆音を浴びたい。
夢を叶えたい。
この3つで、生きる理由には十分だった。

しかし、化け物が私を死にたくさせてきていたのだ。抗えない、感じたことのない希死念慮。泣くしかなかった。どんどん気分が落ち、何も食べられなかったり、外に出られなかったり、一日中泣いたり。
鏡で見た私は、「あんた誰?」って思うくらい、ひどい目をしていた。目が死んでいた。声も死んでいた。

自分から「死」に向かって行っていたが、
逆に最近、「死」が向こうからやって来て、急に死ぬことが怖くなった。
「死」を感じて初めて「生きている」と感じるのだろうか。

死にたいと思っていた。今も思う時はあるけれど、自我を保てなくなるような「希死念慮の化け物」に襲われることはなくなった気がする。
今は、生きたい、死ぬまで生きたい。

主治医に、笑われるかと思った。だから、「死ぬのが怖いんですよね〜」って笑いながら言ったんだけど、真剣な顔で聞いてくれて嬉しかった。
人なんてもう信じてないけど、主治医を信じて良かったし、これからも信じようと思う。

目指すは寛解。

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