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アイラ島で一番新しい【アードナホー/ARDNAHOE】へ#77④

ーーー2019.9.29号④ーーー

では先ほどの続きです!

次に行くのは「アードナホー蒸留所」

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ここは2018年10月14日に記念すべき最初のスピリッツがスチルから流れでた蒸留所で、今年の4月からビジターセンターがオープンしたばかり。

アイラ島では、キルホーマンが2005年に完成して以来、14年ぶりにできた蒸留所です。

建てたのはボトラーズ会社として有名な「ハンターレイン社」

ストラスアイラ蒸留所に行った際に、スタッフのデュオさんから「アードナホーのニューメイク(ウイスキーの赤ちゃん)がめっちゃ美味しかった!」と話を聞いていたので、ここに行くのはとても楽しみにしていました。

まだできたばかりなので、ウイスキーは完成していませんが、どんな蒸留所なのか気になって仕方ありません。

ということで、早速行ってみましょー!

カリラ蒸留所から車で10分ほど、

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今回もタカさんの車で送ってもらいます。残念ながら帰りのフェリーの時間的に、タカさんとはここでお別れ。2日間、一緒に蒸留所めぐりができて本当に楽しかったです^_^

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(アードナホー!)

ブナハーブンとカリラのちょうど間くらいに建っています。3箇所歩いていけないこともない。。

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天気が悪かったので暗く感じますが、蒸留所はピカピカでとても綺麗でした。アードナホーの文字の上には大きなパゴダ屋根もみえています。

では早速中に入ってみましょう^_^

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(ビジターセンターの中)

中は暖かみがあって何だか落ち着きます。まだウイスキーは完成していませんが、ハンターレイン社のボトルがずらりと並んでいる。。

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(ずらり)

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(キンシップシリーズが...)

アイラ島伝説の男「ジム・マッキュワンさん」が選んだ樽からそのままウイスキーをボトリングしているレアなものまで並んでいます。

蒸留所でここまでボトラーズのウイスキーが並んでいるのは中々お目にできないので、新鮮で面白かった。

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(グッズもずらり)

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(アードナホーのキルト柄)

奥にはカフェとバーもありました。

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(手前がカフェで奥がバー)

ではお待ちかねのツアーに参加!!

ラッキーなことに、参加するのはどうやら僕ひとりのようです。大勢よりも一人の方が何かと質問もしやすく融通もきかせてくれるので、心の中でこっそりガッツポーズ。

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(まずはアードナホーの説明から)

はじめにちょっとした小部屋で蒸留所の歴史やら製造工程の簡単な説明を受けます。ガイドしてくれるフィキさんは、旦那さんがよく日本へ仕事をしに行くらしく、ほとんど世間話のような感じになりました。

では次はモルトの粉砕へ!

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(モルトミル)

アードナホーで使われるモルトミルは、100年前に製造されたビッカース・ボビーのものを使っているそう。たしかオークションで手に入れたと言っていたと思います(間違ってたらごめんなさい)

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(一番左のモルトをこのモルトミルで粉砕する)

この蒸留所では、20時間ピート(泥炭)で乾燥させたモルトを使っているとのこと。一番左にあるモルトを、このボビーミルで粉砕します。その比率は『ハスク・グリッツ・フラワー = 2・7・1』

次は糖化の工程へ!

コンパクトなマッシュタンが隣の部屋にあります。

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(ステンレス製マッシュタン)

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(中はセミロイター式)

ちょうど糖化の工程が終わったところで、先ほどの麦の絞りかす(ドラフ)が外のトラックに積まれていました。

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(ドバーッとドラフ)

このドラフは、地元の農家が家畜のエサとして使うようです。こう自然が循環している感じでいいですね^_^

ここでつくられた糖分を含んだ甘い麦ジュースを、次の工程で発酵させてアルコールをつくっていきます。

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(ウォッシュバックが4つ)

ウォッシュバックは全てオレゴンパイン製!発酵時間は65〜70時間と長めです。。

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(今日、桶に入ったばかりのもの)

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(1日経ったもの)

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(2日経ったもの)

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(蒸留する前のもの。これはもろみ)

ここで約8パーセントほどのアルコールを含んだもろみがつくられます。

では次は蒸留の工程へ!

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(ランタンヘッド型のスチルが二つ)

いやー、眺めがいいですね。この窓の先にはトバモリー 蒸留所があるみたいです。トバモリー蒸留所の街はカラフルだよねーなんて話をしました。だいぶフィキさんとも打ち解けてきたと思います。

で、左側がウォッシュスチル(13,000L)で、右側がスピリットスチル(11,000L)

ここアードナホーのスチルの特徴は、何といってもそのラインアームの長さ!!!

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(ギュイーン)

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(スピリットスチルもギュイーン)

このラインアームの長さは、スコットランドで最も長いんです!

その長さは何と7.4メートル!!

グレンギリー蒸留所のラインアームも長かったんですが、それ以上に長いです。。

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(グレンギリーのスチル)

そしてコンデンサーもまた変わっているんです...

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(コンデンサー)

コンデンサーは木製ワームタブ。アイラ島でこのコンデンサーを採用しているのは、ここアードナホーだけ!

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(中はこんな感じにグルグル巻きになっている)

いまの時代は、効率的なシェル&チューブ式のコンデンサー採用しているところがほとんど何ですが、あえてこの蛇管式の木製ワームタブを使うとは、何か強い意志を感じますね。

木製ワームタブを採用しているバリンダロッホ蒸留所のニューメイク(ウイスキーの赤ちゃん)が美味しかったので、ここのものも飲んでみたいな〜と思いながら、次のテイスティングに進みます。

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(バリンダロッホの木製ワームタブ)

ちなみに、貯蔵庫の見学は無かったのですが、伝統的なダンネージ式だそう。

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アードナホーで使われている樽は、7割がバーボン樽、2割がオロロソシェリー樽だそう。(残り1割は分かりません...)

ではテイスティングへ!

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(テイスティングルーム)

テイスティングは3種類!

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(アイラジャーニーというブレンデッド)

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(ニューメイク)

これは下の引き出しから出してくれたので、ツアーに含まれているのか、一人だったからサービスしてくれたのか分かりませんが、とても美味しかったです。

甘みはじゅわーっと、麦の穀物感もあって、しかもフルーティ。複雑でした。。

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(トバモリー 1996)

うーん、これもツアーに含まれていない感じだったけど、奥から好きなもの一つ選んでいいよと言われたので、この方をチョイスしました。もちろん美味しい。

ということで、ツアーは終了!

(せっかくなので動画にまとめてみました👇)

じっくりと見学ができて大満足でございます。

これまで蒸留所めぐりをしてきて、何か色々繋がるところがあるなーと感じる場面も多々あり、いい経験をさせてもらえているなと。。

英語が拙い僕に親切にガイドしてくださったフィキさんにも大感謝です^_^

どんなウイスキーができあがるのが、楽しみで仕方ありませんね!

ということで、今回は以上ですー!


素敵なウイスキーライフをお過ごしください🥃