ボトル描く人

ウイスキーのボトルをひたすら描いている人です。 https://twitter.com…

ボトル描く人

ウイスキーのボトルをひたすら描いている人です。 https://twitter.com/whiskeybottlesi

最近の記事

善意の職員

みなさんの職場でも一人や二人、こんな人がいないだろうか。 真面目で働き者、仕事が好きだし、人も好き。 彼らは概ね素晴らしい職員である。何事も一所懸命取り組むし、面倒な雑務も率先してやってくれる。遅刻や欠勤もなく、明るく人当たりも良い。 しかしときに、良い人すぎるゆえに 「業務としては余計なこと」までしてしまう。 たとえば、時間課金のレッスン教室。語学でもスポーツでもいい。本来は時間きっかりで終わらせないといけないのに、生徒から質問があれば無料で延長してしまう。 ある

    • これだけは知っておきたい「T&T TOYAMA」について

      T&T TOYAMAの新シリーズ「Wonder of Spirits」をご存知でしょうか。 ファーストリリースが話題にすら上がらないうちに数分で完売となってしまったためまともにご紹介すらできなかったので、おそらくご存知ない方のほうが多いかもしれませんが、 「蒸留酒の不思議」 をテーマに、樽熟成酒の持つ不思議な魅力や特徴、個性が特に輝く一本を発掘しようというコンセプトで立ち上げられた新ブランドです。 通常はラベル制作秘話についてお伝えしている弊note、しかも今回のこち

      • りんごのお酒が掘り起こす、遠い昔のふたつの記憶

        のっけから自分語りで恐縮なんだけど、私の好きな3大飲みものが コーヒー ウイスキー そして シードル でして、りんごそのものはそれほどでもないのにとにかくシードルが好き過ぎてそれはもう日々がぶ飲みしているのですが、しかし一方りんごのお酒でもカルヴァドスは飲んだことなくて、今回そのラベル制作をご依頼をいただいたのをきっかけに飲んでみるのが初となったです。 初めてカルヴァドスを飲んでみた感想: 思ったより甘くない いえ、甘い飲み物があまり好きでないのでそれは全然い

        • 向き合うということ - その過程は美しくなくとも、その先にあるものは美しい

          「人間、見た目じゃないよね」 という発言は、しょせん美男美女にしか許されない戯言、とふつうの大人なら知っている。「人生お金じゃないよ」「学歴なんて関係ないよね」しかり。いずれにせよ、持たざる者の発言は負け惜しみ、と。 しかし妬むにはおよばない。世の大多数は美男でも美女でもないし、特別金持ちでもなければ頭が良いわけでもない。生まれつき役満一向聴みたいな人は確かにいるけれど、いやもうなんなら天和みたいな人もいるかもしれないけれど、だいたいの人は散らかった配牌で生まれ落ちている

          対岸で燃えさかる「ウイスキーと性差別問題」について知見ゼロからのひとり言

          このトプ画の「The Gambler」の味わいを、かつてわたくしめは「悪い男の味がする」と表現したのですが、あれは男性性をモノ化した性差別表現だったのですねそれはえらいすんませんでした。 ここ数日海外でギャン騒ぎとなっているWhisky Bibleにおける「女性をモノ化した性差別表現」が、メーカーや協会の公式声明まで巻き込んだ大火事になってるわりには日本であまり話題になってないので、いやこんな騒動見物しないなんてもったいなくない?と思いついひっそりと燃料投下じゃなくて話題提

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          人望と集客と日曜のバーと

          日曜出勤したら、数少ない信頼できる同僚が「鳥獣害アドバイザーになりたいから田舎に引っ越したい」と言い出してあわあわした。 鳥獣害アドバイザーってなんだよというのはさておき、彼に辞められると非常に困るんですよ私。 なぜって、集客できる人材だから。 集客。 対個人でも対企業でも、どういう業態であれ、あらゆる仕事は「お客を集めらるかどうか」に収束する。そして今なお多くの集客は「ヒト」に大きく依存している。もちろんまずは「売れる商材」があった上でのこととはいえ、それでもアパホ

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          敵は本能寺ではなく社内にあり

          弊社の社長は、私の知る限り世界で一番ポジティブな人である。良くも悪くも。 とにかくポジティブなので、なんていうか、常に考え得る中で最も楽観的なシナリオで物事を想定してしまう。 要はなんでも自分の都合のいいように解釈するということなのだが、その良い面は、たとえばとある情報を聞いたとき、それがもたらす「最も良い結果」を思い描くので、世の中の誰もそうなると思ってないときにそれが当たると一人勝ちできる。悪い面は...あまり説明する必要はないだろう。皆様の想像通りだ。 まあ会社の

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          言いたいことも言えないこんな世の中じゃ反町もお手上げだから

          いやー、コロナ。 いろいろ厳しすぎてもういろいろと殺伐としているでしょ。 (もしあなたがそれを感じずにいるとしたら、間違いなく今世界で最も幸せな人のひとりよ) SNSでは飲食店や宿泊業の悲鳴が多く聞こえてくる。それに対し「みんなで食い支えよう!」という応援の声も上がっている。 しかし、今はお店だけでなくお客側の商売も厳しい。みんな厳しい。ゆえに助けたくとも助けられない場合もある。 それもあってか、こうした悲鳴には、応援と同じくらい批判の声も届けられる。 先日、気にな

          言いたいことも言えないこんな世の中じゃ反町もお手上げだから

          なんでボトルなんか描いてるの?/不器用なほうが、創作に向いている

          ものごとを「どうにかできること」と「どうにもならないこと」にわけて、「どうにもならないこと」についてはなるべく悩まないようにしている。 「どうにもならないこと」はいろいろあるが、そのひとつが「自分以外の人の思考や行動」だ。 特に顕著なのが恋愛で 「どうして連絡くれないんだろう」 「私のこと好きならこうするはずじゃない」 と鬱々するのはよくある光景だが、そもそも相手が期待通りの行動を取ってくれるはずという前提が間違っている。現実は相手が何をどう思うかなど、誰にも、なんな

          なんでボトルなんか描いてるの?/不器用なほうが、創作に向いている

          真夜中の街角で珈琲と絵本を売る店と、そのロゴを作った話

          「清濁あわせ飲む、という言葉が好きなんですよ」 物静かなご主人はそうおっしゃった。 すっと背筋が伸びた細身の身体、整った髪に利発そうな眼鏡。 この常に穏やかな口調の紳士は「夜の歌舞伎町の路上でコーヒーと絵本を売る」という商いをしている。 それは、暑さ寒さと対峙し、ときに雨風に屈し、ときにおまわりさんと相まみえ、ときに筋者との探り合いを余儀なくされるエッジの効いた商売である。付近に立つ春を売るお姉様方が、むしろ保守的で伝統的に見える。 そんな尖ったことをやるようにはとて

          真夜中の街角で珈琲と絵本を売る店と、そのロゴを作った話