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【Lagom P64】ジェームズ・ホフマン氏のレビューを紐解く

Lagomユーザーのブッシュです。

最近、界隈でにわかに注目を集めている「シングルドーシング」というカテゴリのコーヒーグラインダー。

高次化するホームバリスタたちの要求に応えるべく誕生した、家庭用に最適化されたコーヒーグラインダーのことです。

その特徴は、いたって単純。
コーヒーを淹れるたびに必要な量を計って挽く。そのためのグラインダー。
豆を溜めるようなホッパーはなく、正確に計った分を使えるように、グラインダー内部に粉が残らないように作られています。

こんな感じで見た目も特徴的なものが多いです。

ただ、高いです
メーカーがこだわりぬいて作った製品なので、手に入れるにはそれなりの対価が必要になります。

しかもコーヒーグラインダーって決め打ちで買うしかないんですよね。
試してから気に入ったのをっていうのがなかなかやりづらい商品で。
だからレビューってすごく大事なんです。
信頼できる人のものだと、余計に。

ちなみに私もレビューよく書いてます。

さあ本題です。

1月25日の週は、それはそれはアツい一週間でした。

以前も紹介したことのある、ジェームズホフマン大先生。

2007年ワールドバリスタチャンピオンシップ覇者。
人呼んでチャンピオン。私が勝手に呼んでます。

彼が、6日間にわたって、このシングルドーシングスタイルのグラインダーを中心に、究極の家庭用コーヒーグラインダーを決めてやるという企画をやってくれました。

その名も" The Ultimate Grinder Showdown"

サムネ左から、17万円、35万円、34万円、27万円、30万円(大体の値段です)チャンピオン、太っ腹です。

今回はこの中から初回、エピソード1としてレビューされたLagom P64の内容をまとめます。


なぜなら、私も持ってるからです。

自分が悩みぬいて買った、お気に入りのグラインダーをチャンピオンがどう評するのか、すごく楽しみながら視聴しました。
サムネ素敵。

ちなみに私もレビュー書いてます。みてね。

総評:チャンピオンは気に入った

まず最初に、チャンピオンはこのグラインダーのことが気に入ったと話していました。
コンパクトで、スタイリッシュで、造りがすごくいいと。
完全に同意です。

このサムネイルみてわかると思いますが、今回比較されたグラインダーの中では最も小さくて幅も狭いです。

動画終盤では、この価格帯では、Lagomより優れたフラットバーのシングルドーシンググラインダーは知らないと言っています。
特にそのワークフロー、パフォーマンス、デザイン、造りが傑出していると。

ちなみに、Lagomの製造者、OPTION-Oにチャンピオンの動画見た?とメール入れたら、「全体的に褒めてもらえててよかった」(意訳)と言ってました。余談ですが。

チャンピオンが気に入った点

ここからは、チャンピオンがポジティブなコメントを残した点について並べていきます。

デザインと作り

言うまでもなくミニマルで美しいデザイン。
造りも堅牢。動画の中で2,3回褒めてました。
すごく気に入ったみたいです。

刃がいい

ホフマンの使用したSSP High Uniformity Burrはボディのしっかりしたエスプレッソが淹れられると評判の刃です。
実際に動画の中でエスプレッソを淹れていましたが、非常に複雑で、バランスが取れていて、いい質感のコーヒーが入ったと満足気でした。

また、SSP Unimodal Burrも購入し、実際に使用したようです。
フィルターコーヒーを淹れるにはかなり良い性能だと言ってました。

アクセサリー充実

本体のほかに粉受け、ドーシングカップ、WDTツール、スプレーボトル、ドーシングファネルが付属しています。

必要なものが揃っていて、おおむね満足気でした。

分解の楽さ

道具なしでバーまでたどり着ける点も評価していました。

チャンピオンも2セットバーを購入したみたいですが、その時期のマイブームに合わせてバーを入れ替えながら楽しむことも、まあ不可能なことではないと言っていました。

静かさ

スイッチを入れたときの静かさには驚愕していました。

静かすぎて本当に切り忘れたこともあるようです。
ちなみに私も何回か切り忘れています。

チャンピオンのお気に召さなかった部分

一方、こちらはチャンピオンのお眼鏡にかなわなかった部分です。

ホームページの価格表記

Lagomのショップページを見ると価格はFrom $600~と表記されています。

まるで600ドルあれば購入できるととれる書き方ですね。

実際には$1400~1585だったりするのですが、そのうちの600ドルは前払い金として支払います。

混乱しますね。

粒度、RPMのダイヤル

粒度調節のダイヤルも若干混乱します。

大抵のグラインダーでは数字の大小と粉の大小は一致しているものですが、
Lagomの場合は数字が小さくなる方向に動かすほど粉が大きくなっていきます。

慣れてしまえば違和感なく調節できるのですが、ぱっと見すごく不自然です。

また、RPMの調節ノブも若干いじりにくいです。

1:200RPM
9:1400RPMという風になっているのですが、ノブには数字しか書かれていません。中間の数字で挽いた際に、今どのくらいのRPMで挽いているのか知るにはいちいちユーザーマニュアルを見返して確認するしかありません。

ややこしい。

ポルタフィルターフォーク

Lagomにはポルタフィルターをはめ込み、直接挽き入れるためのフォークがついています。

これがうまく機能する場合にはすごく使い勝手がいいらしいのですが、モノによっては隙間が合わずに引いている途中で落下する事案が発生するようです。

めちゃくちゃ渋い顔してました。

粉受けと豆投入用のカップ

フォークに載せて使う粉受けがついていますが、これが少々使いづらいです。
めちゃくちゃしっかりした作りですが、重くて、分厚くて、大きい。
とにかく雑に扱ってはいけない感じがして、気を遣います。
一応58㎜のポルタフィルターにフィットするサイズらしいですが、ちょっと重くて使いづらいのが本音でしょうか。

対して豆投入用のドーシングカップ

軽くて扱いやすいですが、造りは数段落ちます。
粉受けの威勢はどうしたんだ、こんなんフライドポテト頼んだ時についてくるケチャップ入れやん、と難色を示しておられました。

並べるとこんな感じ

アンマッチ感は否めません。

粉受けがもう少し軽くて、ドーシングカップがもう少し良い造りだったらちょうどいいのになぁ、、、

でもやっぱり

気になるところは多少あるけれども、やはり魅力的な見た目と性能であることに変わりはないし、この価格帯(2000ドル以下くらいを想定?)であれば唯一無二のグラインダーといえるでしょう。

というのが総括になります。

私もほぼ同じ見解です。

チャンピオン・ホフマン先生、ありがとう。


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