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[ 時事]グリーンインフレーションとは?

こんにちは。この記事では最近話題になっているニュースをご紹介します。他の就活生よりも一歩先行く読み解き方の参考にしてください。

何が起きているか?

グリーンインフレについて、イギリスの中央銀行総裁は2021年6月に以下の様に述べています。

無秩序に進められる「グリーン化」によってエネルギー価格の上昇が起き、物価上昇が起きるというのです。

この流れの背景には、世界で進む「脱炭素」があります。

日本の大手商社が石炭権益から撤退している

今世界では、地球温暖化の原因と考えられている温室効果ガスの排出量を削減する取り組みが急務と言われ、自動車産業など様々な業界で「脱炭素」がテーマとなっています。
日本も2021年4月に米国で開催された気候サミットで2013年度比マイナス46%温室効果ガスを削減し、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロを目指す「カーボンニュートラル」を目指すとしています。

この様な流れの中で、三菱商事をはじめとする日本の大手商社も温室効果ガスの排出量が比較的多いとされる石炭の権益から撤退しています。

日本はこの冬、電力不足が予測されている

下記記事にもあるように、日本の電気は7割以上が石炭や液化天然ガス(LNG)を燃やして作られる火力発電が占めています。

東日本大震災以降、多くの原発で地震・津波対策やテロ対策のため運転を停止した状態が長引いています。その結果、火力発電の割合は高まっているにも関わらず、国内の火力発電所は休廃止する施設も多く、予定外の停止も起きており、今冬の東京エリアの電力需要は場合によっては不足することが予想されています。

つまり、東京では電力供給が需要に追いつかない可能性があるのです。

「脱炭素」だけを唱える社会人から一歩先に進むために

この様な背景から、冒頭あったような「グリーンインフレ」が引き起こされ、世界のエネルギー需要に応えるには必ずしも化石燃料を悪として乗り切ることはできないことが明らかになってきています。

きっと就活生の中には、「脱炭素を実現するためには・・・」と考える人も多くいると思います。しかし、みなさんが安定して暮らしていける社会を実現するには「電力の安定供給」が大前提のはずです。安定して電気が届く社会の実現なしにただ「脱炭素」だけを進めることは、果たして国全体のためになるでしょうか。

電力の安定供給を進めるために自分が社会人になってできることは何か。なぜ電気を安定的に届けることは社会にとって重要なのか。そういった視点で考えてみることも必要ではないでしょうか。

ではまた次の記事でお会いしましょう〜

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