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Humans of 関大国際部 Vol7

こんにちは。国際部留学カウンセラーの市本です。
社会人と大学生の子どもがいます。大半の皆さんの母のような私が今からお伝えするのは、昔々の留学と、就職、結婚、そして女性の仕事と家庭の両立についてなど。
今将来について考えている皆さんに少しでもお役に立てると嬉しいです。

ネットの情報などない時代、海外を自分の目で見てみたいと、幼い頃から憧れていました。
そして小1でNHKの教育テレビ(今のEテレ)で出会ったセサミストリート!英語の子ども向け番組、生まれて初めての衝撃。
夢中で見て、今でも歌える歌が沢山あります。児童英語教室が各地で開設され始め、習いたいと頼み、通い始めたのもその頃です。

高校生になれば留学する、と中学入学時から決めていましが、当時は女子の留学に多くの保護者が大反対する時代。高1で何とか親を説得して、応募し、翌年アメリカへ出発する事ができました。

勇んで出国したものの、飛行機からホストファミリーの待つ空港付近の街灯りが見えてきた時、身震いしたのを覚えています。車で3時間弱、到着したのは、空港のある州都から200キロ近く離れた人口5000人の町。初のアジア人交換留学生で、町の新聞に載りました。

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都会育ちのため、彼方の隣家や馬や牛などの窓からの景色や、車オンリーの交通手段にショックを受けたものの、かえってどっぷりとアメリカに浸った1年間を過ごす事ができました。友人達との思い出満杯のスーツケースで帰国。行きたい大学の資料も入れて。

しかし、両親からは、もう1年も行かしてあげたんだから、と一蹴されてしまいました。今は親が留学を勧めても躊躇する学生が多い時代。羨ましい気がしますが、逆境だったからこそ必死に過ごした1年の濃さは誰にも負けないと自負しています。今でも結婚式や同窓会等でホストファミリーを訪ねると、町の新聞が記事を掲載してくれます。

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大学では英語学を専攻、中高の英語教員免許を取得。教育実習や、アルバイトの家庭教師を通じ教育への関心が強まり、語学学校の教務スタッフとして社会人生活を開始しました。20代後半からは、担当校の主任教師や担当エリア7校のリーダー教師として、レッスンとカウンセリングから7校間の外国人教師と日本人教師研修の実施や、アメリカ現地法人での教師採用で渡米する事もありました。

20代後半で結婚しましたが、男女雇用機会均等法施行第1世代としてキャリア優先のビジョンを描いていました。パートナーとは、互いを尊重しつつ充実した生活でしたが、突然の阪神淡路大震災で、家族の在り方について価値観が大きく変わりました。仕事への復帰について家族と話し合い、1年間の育児休業を利用し、長男を出産しました。

この育休の1年間で、更に状況と価値観が変化していきます。
パートナーの転勤と引越し、実家の家族の闘病と、自分にとり何が一番大切かを問う日々。難病で限られた時間をなるべく共有したいと帰省を繰り返す中、それまで考えてもみなかった事でしたが、キャリアを断念し家族を優先する決心をしました。

2年後実家の家族を見送ってからは、幼稚園のPTA、小学校の英語ボランティアとPTA活動に参加。その間に次男が産まれ家族が増えた喜びもあり、震災で芽生えた地域社会との繋がりを大切にしながら専業主婦を堪能しました。

やがて、もう一度社会と接点を持ちたい、何ができるだろうと考えた時、自宅での英語教室を開設しました。かつての生徒は大学生以上の大人。初めての児童英語に戸惑いながらも、ハロウィン等イベントでは近隣の公民館に会場を借りパーティを企画したり、子ども英語落語の活動で仲間の先生方と共に生徒達をカナダへ引率したりと、多忙ながらも充実した毎日。その傍ら企業や大学でのレッスンを週数コマ担当しており、我が子らの成長と共に、大人のレッスンと、学習と留学のカウンセリングをメインに仕事をするようになりました。この間に、小学校英語指導者資格(大阪府下の小学校で5、6年生を担当)、英語学習アドバイザー資格、留学カウンセラー資格等を取得していきました。

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正直なところ、私の若い頃から女性の働き方に関してはあまり改善されていないと感じています。数々の失敗談はまた別の機会に紹介するとして、幸いなことに私の場合、行動を起こす度に多くの人々との出会いがあり、チャンスを頂けたと思います。そして今、皆さんと関わるお仕事をさせて頂いています。

計画が変わっても柔軟に対応して行こう、自分の可能性を信じていこう、というのは、今のコロナ禍、留学準備中の皆さんや将来の目標や計画を再構築しようとする皆さんにも通じるものがあると思います。あの時の行動や頑張りで思いがけない道が開けた、と感じる日が必ず来るはずです。
今できる事を模索して、もし悩んだり困ったりしたら、ぜひカウンセリングを利用してください。一人でも多くの皆さんと話せる日を楽しみにしています。

留学相談(事前予約制)の詳細はこちらのリンクからご覧いただけます。

https://www.kansai-u.ac.jp/Kokusai/sankus/consultation/