その6:転職をする
私は司法試験合格をあきらめ、30歳で中小企業に就職した後、3回転職をしている。
転職を繰り返した理由は、生活が苦しかった、給与が上がる見込みがなかったという已むにやまれぬ理由であったが、結果的に正規雇用になることができ、またキャリアアップとなる異動辞令も受けた。
正規雇用になれたのは司法試験を撤退してから7年後、キャリアアップとなる異動辞令を受けたのは9年後だった。
そしてこのような人生の好転のきっかけは転職だった。
最近は若い人が転職活動に抵抗がなくなってきており、一つの会社で定年まで勤めるという考え方を持っていない人が多いと聞く。
私はそれでいいと思うし、転職はした方がいいと思っている。
転職した方がよい最大の理由は、今の企業はでは活かせない能力を高く評価してくれる可能性がるから。
経理でも営業でも、企業によって担当業務は違うし、勤務考査や昇進昇格の場面で何が評価されるかが違っている。
だから転職をすれば、あなたが今は評価されていない点が高く評価される可能性がある。
もちろんそういう企業を探すのは、針に糸を通すようなものだろうし、その企業のHPや採用面接ではわからない。
だけれど転職をしなければ、自分を高く評価してくれない企業にいつづけることになる。
またスキルに対して手放しで喜んでもらえる企業でなくても、今の企業より「相対的に、101%でも高く評価してくれる」のであれば、あなたは転職した方がキャリア形成ができることになる。
ただ転職は人生の三大ストレスの一つと言われ、まったく見ず知らずの組織で新たに働くというのは、ストレスが非常に大きいのは論を待たない。
色々失敗し、自信を失った後に転職する気分になれないのかもしれない。
そんな人に「苦労をしないと現状を変えられない」というマゾヒスティックなことをいうつもりはない。
転職する気分になれない場合は、日々の生活の中で転職という選択肢を念頭に置きながら生活をしていってほしい。
私が思うに、人間は生存本能が稼働すると転職活動を始めるのだと思う。
「労働で生活費を稼いでいるため現在または将来の生活が成り立たないと考えた時」
あるいは、
「過酷な長時間労働によって心身がボロボロになるまで疲弊しそうになった時」
に生存本能が稼働して転職を考えるようになるのではないか。
決して「自分には無理」と思ってはならない。
転職という方法があるという客観的事実を思い浮かべておく。
生存本能が稼働する瞬間を察知するために、転職という選択肢を常に念頭に置いておいてほしい。
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