科学的な適職

キャリア選びの失敗の7割は「視野狭窄」

好きを仕事にしようがしまいが幸福度は変わらない。仕事への情熱は注いだリソースの量に比例するため、「やってたら楽しくなってきた」という感覚から始まる。

給料の多寡で選んではいけない。体調の良さによる効用は6531%、結婚から得られる効用は収入アップの幸福より767%大きい。また、お金の幸福は総体的な価値で決まり、持つほど限界効用が下がる。

業界や職種で選んではいけない。人間は自分の個人的な興味の変化も予測できない。

仕事の楽さで選んではいけない。ほどほどのストレスは人を幸せにする。

直感で選んではいけない。直感が作用するのはルールが決まっていて何度も練習できフィードバックがすぐに得られる課題に関してのみ。

適性で選んではいけない。実際には変数が多すぎるため参考にしかならない。

仕事の幸福度を決めるのは、裁量があり自由がある事、小さな達成感があること、明確なビジョンやシステムや指示系統があること(ガバナンス)、人間関係(職場に友人がいること)、他人の人生への貢献。

ネガティブとポジティブの強度の比率は5:1
働く環境にネガティブな要素があると大きな影響となる。

ネガティブな要素は、時間の乱れ(通勤の長さやプライベートへの影響も含む)、職務の乱れ(フリーランスの浮き沈みなど)

バイアスを理解しなければいけない。繰り返し目にすると真実に見えてくる「真実性の錯覚」、重視するポイントが実際よりも影響力が大きく見える「フォーカシング効果」、投入してきた時間とお金にこだわる「サンクコスト」を理解し意識的に排除するべき。

人生は予測不可能なイベントの連続であり、キャリアについては大きな方向性を定めていく方が良い。その後は柔軟に起きた偶然や予期せぬ出来事に対応しながらキャリアを積めばいい。

無計画でもなく、適職という幻想を追うでもなく、目の前の選択肢についてしっかり考えて後は人生の流れに身を任せる。

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