抗議デモの先の未来

 騒がしいなと思ったら、世界で広まっているBlack Lives Matterのマーチをやってました。ちょっと必要なものを買いに表に出たら、お隣のウェディングドレスのお店の人が外に椅子を出して、今マーチが来るから見学するのよと言っていた。

 興味がない訳でも言いたいことがない訳でもないけれど、所詮人というのは自分勝手で残酷なものだということだけは明らかだ。今回の件では、黒人の人は確かに迫害されて、差別されてenough is enoughな感じだと思うけれど、それをどう解決するか、どうやって人の意識を変えていくかと言ったら、途方もない時間と教育とが必要になるでしょう。世界のどこだって差別や搾取が続いていて、それで世界が成り立っているのだから。世界はそういう構造がなければ成り立たなくなっているのも事実。今回はコロナでSNSなどが取り上げやすい環境にいたからここまで大きくなって世界中に広がっているというだけな気がする。

 世界に生まれてから、下駄を履かせてもらって生きていた人が突然不平等だからと言って下駄を脱がされたら、今まで自分が優秀だから特別だから下駄を履いていたことを突きつけられた上で、自分の下駄を取られたら、理不尽に思うだろうし、自分が突き落とされた気分になるだろう。その人にとっては理不尽なのかもしれないけれど、今まで不平等を強いられていた人にとっては、今までの理不尽を是正したいだけなのに。もしこのサイクルを打ち切るとしたら、徹底的な意識改革のための教育やシステムの是正を行うしかないのだと思う。

 警察のような正義の代表のような資格を与えられたら、人は自分がえらい気になってしまって、上から命令されたりしたらそれが正義になり、暴力を振るったりするでしょう。特にアメリカのような大国のトップが、そのような舞をしたりしたらなおさらだと思う。正義を守るための権力の暴力というのも仕方がないと思っている人も多いだろうし、そもそも差別されない人たちはそれが当たり前だと思う。

 夕方買い物に出た時に、Black Lives Matterの張り紙がたくさん貼ってあった、Marchの通った道に残った幾人ものホームレスの人たちを見て、何が大事なのか考えさせられた。




 


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