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エッセイ(3) 「オヤジギャル」出現の前から、飲み屋が大好きだった

今は亡き、漫画家・中尊寺ゆつこの「オヤジギャル」が流行語になるだいぶ前から、居酒屋でとりあえずの生ビールを飲み、イカの沖漬けなんかで日本酒を飲んでいた20代のわたし。
父譲りの酒好きで、当時、結構強いと言われていた。
さすがに今は、強くもないが。

オヤジギャルと呼ばれない年齢になって、ふと、考えたことがあった。
飲み屋でも家でも、飲みたいお酒と、相性のいいおつまみをいただくのが、なぜオヤジ、またはオヤジ飲みと言われるのか。
それも、女性に対して。

以下に記したものは、かなりの偏見と妄想が入っているわたし個人の推測なので、真剣に捉えないでほしい。

ーーー昭和40年代ぐらいまでの居酒屋は、ほとんど男性が占めていたのだろう。
店主と客の男性たちとの間で、最高の酒の飲み方やお料理と酒のベストマッチについての探求がなされたのだと思う。
その定番だったり、王道だったり、それらを実践してるのがオヤジと呼ばれる男性だったというだけだ。
もし、当時、酒好きの女性がもっと飲み屋に通っていたら、「オヤジ飲み」「オヤジ」、ましてや「オヤジギャル」という言葉はなかったと思う。ーーー

令和時代の現在は、新橋や野毛の立ち飲み屋で、女性がひとりで飲んでいるのが普通になった。
「オヤジギャル」も死語になった。
いい時代になったものだ。

近年のわたしはというと…
一応、主婦なので、だいたい毎日、晩酌&夕食を準備する。
ときどき、夫が飲みに行く夜を狙ってひとり飲みに出かける。
夫を留守番係にして、ライブバーでお気に入りのアーティストを見ながら、または旅先で飲むのはとても楽しい。

わたしよりも酒好きなオヤジ、夫がたまに、「(わたしの酒の飲み方を)オヤジだよ」と茶化すけれど、褒め言葉として受け取っておこう。
ちょっとムカつくけどね。

ー2024.9.3ー

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