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ドイツの育成事情(ユース年代編)


はじめに

19/20シーズンはコロナの影響で、3月中旬よりすべてのカテゴリーでのサッカーは中断、その後、アマチュアリーグではリーグの打ち切り、ブンデスリーガは無観客での再開という今までにないシーズンとなりました。ブンデスリーガはというとFCバイエルン・ミュンヘンがリーグ8連覇、カップ戦(DFBポカール)も2年連続20回目の優勝を成し遂げました。ドイツサッカー、ブンデスリーガと言えばFCバイエルン・ミュンヘンが絶対的王者のイメージを持つ人も多いと思いますが、育成年代ではどうでしょうか。今回はユース年代に当たるU-19とU-17のリーグについてまとめていきたいと思います。


ドイツ育成事情(U-19)

U-19のトップリーグはドイツ全土に西地区、南/南西地区、北/北東地区の3つのリーグが存在し、一番下のリーグは地域によりますが6部リーグくらいまであります。今シーズンはコロナの影響で第19、20節(全26節)までで中断し、その時点での勝点により優勝チームが決定しました。通常でしたら、リーグ終了後に各リーグの優勝チーム(西地区は2位も含む、計4チーム)でドイツ王者を決定するチャンピオンズシップが行われますが今シーズンは開催されませんでした。

19/20シーズン U-19 ブンデスリーガ(西地区)の結果

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19/20シーズン U-19 ブンデスリーガ(南/南西地区)の結果

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19/20シーズン U-19 ブンデスリーガ(北/北東地区)の結果

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※引用:FUSSBALL.DE

過去のチャンピオンズシップ進出チームとドイツ王者は、以下の通りです。

18/19シーズン:
優勝 ボルシア・ドルトムント
2位 VfBシュトゥットガルト 
3位 FCシャルケ04 / VfLヴォルフスブルク

17/18シーズン: 
優勝 ヘルタBSC 
2位 FCシャルケ04 
3位 ボルシア・ドルトムント / TSG1899ホッフェンハイム

FCバイエルン・ミュンヘン U-19 はドイツ国内トップレベルのチームに間違いはありませんが、成人のチームのように絶対的王者という立場ではないようです。FCバイエルン・ミュンヘン U-19 の過去5シーズンの結果は、19/20シーズン:優勝(チャンピオンシップ開催なし)、18/19シーズン:4位、17/18シーズン:2位、16/17シーズン:優勝(チャンピオンシップ2位)、15/16シーズン:8位という成績を納めています。

14/15シーズンから18/19シーズンの5年間で4度のチャンピオンズシップ進出、3度の王者に輝いているチームはボルシア・ドルトムンド U-19 です(18/19シーズン:優勝、17/18シーズン:2位、16/17シーズン:優勝、15/16シーズン:優勝)。そのボルシア・ドルトムントと常に優勝争いをしているのがFCシャルケ04です。


ドイツ育成事情(U-17)

U-17のトップリーグもU-19同様にドイツ全土に3つ存在し、各リーグの優勝チーム(西地区は2位を含む、計4チーム)でチャンピオンシップが開催されます。

19/20シーズン U-17 ブンデスリーガ(西地区)の結果

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19/20シーズン U-17 ブンデスリーガ(南/南西地区)の結果

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19/20シーズン U-17 ブンデスリーガ(北/北東地区)の結果

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※引用:FUSBALL.DE

過去のチャンピオンズシップ進出チームとドイツ王者は、以下の通りです。

18/19シーズン:
優勝 1.FCケルン
2位 ボルシア・ドルトムント
3位 FCバイエルン・ミュンヘン / VfLヴォルフスブルク


17/18シーズン:
優勝 ボルシア・ドルトムント
2位 FCバイエルン・ミュンヘン
3位 バイヤー 04 レバークーゼン / RBライプツィッヒ

FCバイエルン・ミュンヘン U-17 は、19/20シーズン:3位、18/19シーズン:優勝(チャンピオンシップ3位)、17/18シーズン:優勝(チャンピオンシップ2位)、16/17シーズン:優勝(チャンピオンシップ優勝)、15/16シーズン:2位という成績を納めています。

19/20シーズンを2位で終えたボルシア・ドルトムント U-17 の過去の成績は、18/19シーズン:優勝(チャンピオンシップ2位)、17/18シーズン:優勝(チャンピオンシップ優勝)、16/17シーズン:2位(チャンピオンシップ3位)、15/16シーズン:優勝(チャンピオンシップ2位)という成績を納めています。

U-17もU-19同様にFCバイエルン・ミュンヘンはドイツ国内トップレベルのチームに違いはありませんが、過去5シーズンでリーグ優勝3回、うちチャンピオンシップ優勝が1回とドイツ王者に輝いたのは、16/17シーズンのみとなっています。


最後に

近年のドイツ育成年代においてはボルシア・ドルトムントが一つ抜けていて、FCバイエルン・ミュンヘン、FCシャルケ04や1.FCケルンなどが後に続いているようです。FCバイエルン・ミュンヘンは育成をしっかり行い、自クラブのみでドイツ王者に輝いているわけではなさそうで、育成をしっかりと行いながらもトップチームでの選手獲得が近年のFCバイエルン・ミュンヘンの強さに大きな影響を与えていると考えられます。育成大国と言われるドイツ、今後どういった選手が生まれ、どのクラブで活躍していくかにも注目です。


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19/20シーズン U-19 ブンデスリーガ(南/南西地区)アイントラハト・フランクフルト VS SC フライブルクの一戦

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