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ドイツ指導者挑戦記 Folge3

はじめに

皆さんこんにちは!
WFCスタッフのトシです。
今回で3回目になるシリーズですが、
ドイツへのチャレンジに向けての準備
をご紹介いたします。

チャレンジ決意から渡航まで

指導者をスタートした時から、ドイツでの将来的なチャレンジに関しては決意していたのですが、実際に渡航のタイミングを明確に設定して、準備に本格的に取りかかったのは渡航日から1年前でした。
それ以前にも多少の貯金等はしていましたが、実際に費用の大半を用意したのはバンコクでの活動ラスト1年でした。

資金繰り①

恐らく、選手・指導者として海外でのチャレンジを志す上で最も大きなネックとなるのが資金面であるのは、ほとんどの人に共通しているのではないかと思います。
当時活動していたバンコクに比べればドイツは物価も遥かに高いですし、
語学の勉強やサッカーに時間を費やすためには、少なくとも1年間は働かなくても生活していける資金が必要でした。
ビザの取得費用や、語学学校の費用、家賃、日々の生活費にエージェントを利用した場合の費用等を考えると、トータルで3桁万円以上は必要でした。
学生であれば、バイトだけでは中々賄えない費用(現役選手だと、バイトの時間も中々作れないですよね)ですし、親御さんのご理解と協力も必須だと思います。
社会人の方は、費用はコツコツと貯金できるかもしれませんが、会社を止めるリスクや、貯金に掛かる時間などがネックになりますよね。


資金繰り②

資金繰りが大変なことは、選手時代のヨーロッパでのチャレンジ経験から個人的に十分に理解があったので、コーチとしての活動場所を自分はバンコクにしました。理由は明確で、収入と支出を考えた際に、バンコクの物価であれば、日本でコーチとして稼ぐ額と同等であったとしても、手元に残るお金はバンコクでの活動の方が多いこと、国際的な都市での経験を積めることなどもあり、自分はバンコクでコーチとしてサッカーを生業にしながら貯金をする選択をしました。

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資金繰り③

そんなこんなで、バンコクにてサッカースクールの責任者を務めながら、貯金をしていきました。
目標としては200万円を目処にしていました。
実際には月に10万円ほど貯蓄に回して生活をしていました。(それでもバンコクでは問題なく生活をすることができました。)
渡航数ヶ月前からバンコクにて語学学校にも通い始めたので、そこでの出費等もありましたが、独学で学ぶ大変さよりも、やはり学校での学びは得られる物も多く、有意義な時間でした。(先生がタイ人だったので、授業中にタイ語での説明等が入った際には全く理解できなかったので、難しい部分もありましたが…)

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資金繰り④ クラウドファンディング

自分のチャレンジにおいて、本当に大きな助けとなったのは、このクラウドファンディングでした。
金銭面での支援は本当に大きかったのですが、それ以上に、60人もの方が自分のチャレンジの後押しをしてくださり、それが大きな心の支えとなりました。
ドイツ渡航前から、バンコク時代に出会った人生の先輩方には本当に多くのことを学ばせて頂き、この挑戦に対するアドバイスや準備等にもたくさんのサポートをしてもらいました。
クラウドファンディングでは約80万円の支援をして頂き、
ドイツでの一年目の生活基盤を作る際の費用とさせてもらいました(賃貸詐欺に遭った際にこの費用がなかったら確実に道半ばでチャレンジは終わっていました…)


資金繰り⑤ 個人スポンサー

ありがたいことに、このチャレンジには、バンコク時代にお世話になった方に現在まで続くサポートをして頂いています。
自分のビジョンや、行ってきた活動を評価して頂き、ドイツ渡航前にサポートを申し出てくださり、年単位で支援して頂いています。
自分自身の活動や夢に共感してくださる方と出会う事も、チャレンジを成功させる、実行するための鍵になると思います。
自分は高校も中退するなど、学歴もロクになく、選手としての実績も何もありませんが、チャレンジする姿勢や、指導する姿を見て、応援してくださる方が現れるという幸運がありました。

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その他の準備

資金以外にも勿論準備は必要で、自分が行っていた事でいうと、

・情報収集(まずは可能な限り自身の力でリサーチする事)
最初から誰かに頼るのではなく、自分で行動する事で、行動力が増すのは勿論のこと、たくさんの情報が溢れる中で、情報を選ぶ能力も身に付けることができます。(インターネットでの情報は便利な反面、真偽の程が定かではない情報もあふれているので、取捨選択する能力は必須!)

・語学
これに関して言えば、個人的には準備不足であったと痛感しています。
周囲からの評価は良かったのですが、自身の目標等から考えた時には、
事前に準備していた語学力では正直話になりませんでした。
なんとなく練習を理解して、コミュニケーションを行うぶんには十分でしたが、コーチとして活動するという観点で見た時には、当時のレベルでは全く足りませんでした。(現在も鋭意努力中)
実際のドイツ渡航時の自分の自分の語学レベルはA2レベルで、学校のクラス分け試験でB1(中級)からスタート出来るレベルでしたが、正直それでは指導者としては圧倒的に足りませんでした。
サッカー関係の用語を出来るだけ網羅しておくことに加えて、欲を言うのであればB2レベルの語学力を身につけてドイツでのチャレンジをスタート出来れば、1年目から得られるものは段違いなのではないかと思います。
具体的には、自分はタイで4ヶ月ゲーテに通い、成績は常にトップでした。
A1を2ヶ月、A2を2ヶ月インテンシブコースで受講しました。
少なくとも学校には1年間通っておくべきだったなと今では思っています。
選手としてチャレンジする以上に指導者として活動するには語学力が重要であると感じています。

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おわりに

自分のケースが少々特殊であるように、チャレンジの方法や可能性は十人十色であり、ご自身が実行可能な方法を考え、プランニングし、実行する事が大切だと思います。
個人的には人との繋がりが、最も大きな支援に繋がったので、そうした繋がりを自身の活動を通して作る事、ビジョンに共感してもらえる方との出会いは非常に重要であると思います。
その為にはやはり日々の活動にこだわりを持ち、自身の言葉に説得力を持たせ、周りの人に認めてもらう事は非常に大切だと思います。
資金繰りにしろ、語学の学習にしろ、事前の情報収集にしろ、やらない理由や出来ない言い訳を作るのは簡単ですが、それらの事を信念を持ってやり遂げる事は簡単ではありません。
また、チャレンジするまではあくまでスタートラインに立つための準備であり、さらに重要なのは勿論渡航後です。
そうした長い道のりを進んでいくには、それ相応の覚悟が必要になります。
個人的には、サッカーという生きがいに対して高い目標を掲げてトライし続けて行った結果の現在です。
根性論でも精神論でもないのですが、好きな事で目標を達成する為に、全力でトライし続ければ、必ず可能性は広がっていくと思います。
自分自身もまだスタートの一歩を踏み出した程度で、何も成し遂げていないので、今後の活動を通して、自分でも何かしらの足跡を残せるというところをご報告出来るよう精進していきます!

次回

次回からはドイツでの新生活序盤について紹介させて頂きます!
長引いた怪我や、ドイツ語での銀行口座開設の苦戦や、新手の賃貸詐欺に出会した話など、ネタだけはあるので、皆さんに自分を反面教師にしていただく為に、体を張った経験を惜しみなく公開していきます!笑

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