蝙蝠は視ている(THE BATMAN感想)

※ネタバレ含んでると思う

櫻井孝宏と石田彰でしか摂取出来ない栄養素が獲れると聞いたので
日本語版吹き替え版で観てきました

色々あるけどブルースの事のみ感想書こうかな
今作のブルース、他作品と比べて
見た目も中身も病んでる感が半端ない
もうバットマン勤務に疲れてますって感じだけど
街を変えるために頑張るぜ!って
メンタルの耐久値だけはめちゃめちゃ高い
基本的に彼は出勤要請のライトが出たら
街の小悪党を恐怖と暴力でボコボコにするのが
彼の通常勤務の内容なんだけど
そんなライトでビビるのは小悪党だけであって
街にはそれ以上のクソ面倒な悪党と事案がマシマシなので、マジでブルース君いつか過労で死ぬ

作中悪党共をバッタバッタと殴り倒すんだけど
後ろから殴られたり掴まれたり銃で撃たれたりしたら、割とよろけたり転んだりするので
そういうのを見てると、「あぁそうか、基本ただの金持ち中年だった」と再認識する
上半身裸のシーンあるけど、そんなにムキムキでもないし
というよりバットマンのスーツが強いんだろうな
俺も職場に着て行きたいから青山辺りで販売して欲しい

今作は光と闇、真実と嘘といった表裏一体の事柄に割と焦点を当てているが
その点で個人的に印象深いのが、父親のトーマスウェインの闇と真相に触れたブルースのシーンである
父親の闇を簡単に言うと
【活動の邪魔する奴を何とかして欲しいってヤクザに言っちゃった】である
その結果邪魔する奴がどうなったかはお察し
清廉潔白誠実な父親だと信じていたが、実は過去にたった1つの大きな過ちを犯していた
そんな事実を知ってブルースは更に焦燥になる
しかし父親の過ちも全て愛する家族を守る為だったと、長年連れ添った執事から聞かされる
家族を失い、過去のトラウマに苛まれながら
孤独と共に街に蔓延る悪を我武者羅に殴り続ける
虚無虚無不憫な毎日だった
それは序盤の彼を見ていたらそう思う
そんな彼も父親の真相をしり、少しばかり心に火が灯り、愛おしそうに執事の手を握る
孤独だと思い込んでいた、1人の人間ブルースが帰ってきたシーンだと私は思う
ガチで作中屈指の名シーンで尊み凄いので
ちゃんと劇場で観て欲しい

そして終盤、リドラーの手によって
街はダイパニックとなり、崩壊した瓦礫と暗闇の中から数多の助けを求める声と手が伸びる
そんな中、ブルースは1人の少年の手を取る
事件で父親を失った少年の手である
照明灯で辺りを照らし、人々を出口へ誘導するブルース
影であったブルースが光を発し導くその姿に
少年はスーパヒーローとしてのバットマンを視たであろう

バットマン自身はヒーローでは無いけど
助けられた者から視ればスーパーヒーローなんだと思う

作中重苦しい雰囲気が続き
決して明るいテーマではないが
最後に心に火が灯る
そんな映画でした









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