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制作するために鑑賞するという逆算

こんにちは。石川県小松市のアート教室アトリエファイン です。
ファインでは自発性や独創性を養いたいお子様から、趣味や活動の幅を広げたい大人、事業の推進を図りたい経営者を対象にアートを用いてセンスの向上を学ぶ複合アートスクールです。

さて、皆様は「VTS」というものをご存知でしょうか。

ニューヨーク近代美術館MoMAが1980年代に提唱したVTS(Visual Thinking Strategies)という概念です。

わかりやすく言えば「アート作品を見て自分がどう感じるか」を話し合うことにより、「観察力」「思考力」「コミュニケーション力」を高めるというもの。

ただここで重要なのは「知識」は一切排除するということ。「誰が〜年に〜の技法で描いた〜」というのは全く考えずに、「自分がどう感じるか」を講師や参加者と話し合うものです。

そもそも良いアート作品にはたくさんの情報が詰め込まれています。そこにはプロダクトなどとは違い、表面的に可視化できない情報が込められている、いわばゴールと正解のないラビリンスのようなものです。

よく作品のキャプションに「タイトル:無題 コメント:感じるままに感じてください」などと書いてあるのを見かけますが、まあ間違いではないでしょう(そんな当然のことを書かずにより核心的なことを書けばいいのに、とも思いますが)。

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10月はアトリエファインの道路側壁面に「FINE WALL(ファインウォール)」を設けました。ウォールペインターでもあるクラ先生による壁画の授業です。立体造形棟の外壁がみんなが思い思いの内容で描いたハロウィンに因んだ作品で埋め尽くされました。

西軽海町のメインストリートに面し、バス停前という好立地。生徒たちも含め、道ゆく人が思い思いの感想を持ってもらえると良いと思います。「これかわいい」「この部分いいな」「私だったこうするのに」など、観た人がそんな感想を持つことが先に挙げたVTSに関係します。

それがパブリックアートの醍醐味でもあり、アートが個人の満足だけでなく社会全体の発展に結びつく理由だと思います。


『atelier FINE アトリエファイン 』
石川県小松市西軽海町1-102
070-8429-7389
10am-10pm(不定休)
https://finekomatsu.weebly.com

ここまでお読みいただきありがとうございます。皆様からいただいたサポートは新しい画材やおもしろい教材費用に充てさせていただきます!