【漫才.44】結婚の挨拶

井口　はいどーもー！ウエストランドです！よろしくお願いします！

河本　お願いします。

井口　結婚するとき相手の親に挨拶に行くのって緊張するじゃないですか。

河本　そんな事ないですよ。普段の漫才の方が緊張しますよ。毎回頭真っ白になりますもん。

井口　それはさすがにそろそろ慣れてくれ。だから、挨拶に行く練習しときたいんだよね。

河本　それだったら僕も漫才の練習しときたいですよ。

井口　それはここですることではないだろ！挨拶に行く練習しときたいから。僕が挨拶に行くから、親やって。

河本　それだったら僕も漫才の練習したいから、僕が僕やるから、お前はお前やって。

井口　しつけーよ！なんだ、僕が僕やって、お前がお前やるって。とにかく挨拶に行く練習やらせろ！

河本　お前みたいなもんに挨拶に行かせる練習はさせん！

井口　お前みたいなもんに娘はやらん！的に言うな！いいから親で待っとけ！

河本　はいはい。

井口　おじゃまします！

河本　君か。娘のヒロ子と結婚したいって言ってるのは。

井口　はい！ヒロ子さんを僕にください！

河本　ふざけんな！岡山県出身で、今は杉並区に住んでる、タイタン所属のウエストランドというお笑いコンビを組んでて主に漫才をやっている、どこの馬の骨かもわからないヤツに娘はやれん！

井口　まぁまぁ知ってくれてはいるなー。お願いします！必ず幸せにします！

河本　幸せにしますだー？お前は幸せにならなくていいのか！

井口　…いえ、僕も幸せにはなりたいです。でも、自分がどれだけ苦労しても、ヒロ子さんを幸せにします！

河本　ふざけんな！もっと自分を大切にしろ！

井口　何で怒られてるんだ？優しいのか？

河本　そもそも芸人なんて安定しない仕事なんだろ？

井口　確かにそうかもしれません。でも、必ず売れて、苦労はさせません！

河本　必ず売れるって簡単に言うけど、その保証なんてどこにもないだろ！

井口　・・・まぁ、そうですが。

河本　そもそも普段どんな活動をしているんだ？ライブには月何本くらい出てる？新ネタはどれくらいのペースで作ってる？いくら新ネタを沢山作っても、賞レースで使えるような勝負ネタはなかなかできないんだよ。わかってんのか！

井口　お笑いに詳しいなー！

河本　賞レースは夢のある大会だ。しかし、それだけに全てをつぎ込むのも違うぞ。今はテレビ以外にも沢山の媒体がある。趣味や特技を生かしたYouTubeなんかもある。所謂売れるという考え方も変わってきてるぞ！

井口　もうただの芸人へのアドバイスじゃねーか！お願いします！娘との結婚を許してください！

河本　しつこいなー。ははーん、さてはお前ヒロ子の事が好きだな？

井口　そうだよ！だから来てんだよ！！

河本　図星だな？めっちゃ焦ってるじゃん。

井口　子供か！ちょっと待て！こんな親いないから！なんなんだこれは！

河本　漫才の練習です。

井口　ふざけんな！もういいよ！