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下山メシのよろこび

たまには仕事の話を。

山と渓谷社の登山情報サイト「ヤマケイオンライン」のなかで「下山メシのよろこび」という連載を持っている。名前の通り、山から下りて来た後においしいものを食べて帰ろう、というお店やご当地グルメの紹介コラムだ。

山から下りてきて、一緒に歩いた仲間と酒を飲みながらおいしいものを食べるひとときが好きだ。楽しかった山の話を肴に酒が進んだり、本気トライの山行のあとで疲れ切った体にガツンと養分を取り入れる感じが好きだ。実はnoteに書いていた記事が、この連載のベースになっている。というか、下山メシの話をちょこちょこ書いていて、クライアントから何かかけないと聞かれたときに、こんな感じの記事を書きたいと伝えたら企画が通った…と、今思い出した(笑)。

緊急事態宣言下でも連載は地味に続いていた。今いこう、ではなく自粛があけて、大手を振って山を歩けるようになったらぜひ行こうというニュアンスの記事にしていた。

そして今。一応緊急事態宣言が解除となり、県をまたぐ移動の自粛も解除となり、一応山に行けるようになった(最近また感染者が増えてきて微妙ではあるけれど)。観光地のお店もぞくぞくと営業再開している。

自粛期間中は「山麓の人たちに感染をさせないように、登山は自粛しましょう」となっていたが、明けた後も「感染が心配なので、登山後は店などに寄らずに速やかに帰宅しましょう」などと登山の団体やオピニオンリーダー的な方が話しているのを聞いて悲しくなった。営業しているのにお客に来て欲しくないと思う店があるんだろうか。自粛でお客が激減し、やっとの思いでお店をあけてみたら、たくさんいる登山者がみんなお店の前を素通りなんて悲しすぎないか。

好きなお店を応援する一番の手段は「行ってお金を落とすこと」にほかならないと思っている。山麓のお店に立ち寄ることは、楽しませてもらった山と地域にお礼をするようなものだと思っている。だから、私は極力、山帰りにおいしいものをたべて帰りたいし、地元のいいものを買って帰りたい。

最新の記事は奥多摩・日の出町のつるつる温泉なのだが、最後の一文に思いを込めた。

今こそ、下山メシ。最高だ、下山メシ。

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