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乳がんの記録 ~1~

既にこのエッセでも触れましたし、そもそもSNSで盛大にカミングアウトしておりましたのでご存知の方も多いと思いますが、私は6月に乳がんと診断され、つい先日、右側乳房の全摘出手術を受けました。

あまりにも駆け足で、闘病と呼ぶには短すぎる期間の出来事でした。

幸いなことに現時点では転移が見られないため、余程のことがなければ
当面はホルモン剤による長い経過観察になる予定です。
まぁ、そういう意味ではこの先しばらく闘病が続くわけですが…。

ともすれば死に至る病を突然得た経験は、
私に多くの心境の変化をもたらしました。

これは、その経緯の備忘録的な話題です。

同じ病を乗り越えて今も元気でご活躍中の方は大勢いらっしゃいますし、
それぞれに深い思いや苦悩のドラマがあります。インターネット上で
積極的に情報公開されている方も数多くおられるとは思いますが、
その中の一つの事例としてお読みいただければ幸いです。
(今回は同じ文章をNoteにも転載していきます。


夜の西屋旅館本館。

病変に気付いたきっかけは、自己検診でもなんでもなく本当の偶然でした。
6月半ばのある夜のこと、そろそろ寝るかと着替えている最中、普段ならあまり触れることがない右側の胸の内側、やや下の一角に小さなしこりができていることに偶然気付いたのが最初でした。

大きさの実感としては1センチくらい、押せばコロコロ動くし、虫刺されにしては場所が妙だし、何しろひどく硬い。うっかり飲み込んだ梅干しのタネが巡り巡ってこんなところに!!んなわけないか。

…で、何だこれは?

そんな第一印象でした。

病棟の看護師さんからあとで話を聞いて驚いたのですが、実は結構な割合の人が、およそこの段階で異変を放置してまう(もちろんその後悪化)ケースが多いのだそうです。恥ずかしいのか、大したことないと思うのか…
理由は分かりません。

私の場合は、まず両親ともにがんの既往歴がありました(因みに乳がんではありません。血液検査によって遺伝的要因はないと診断されています)。
二人とも長いこと苦労して闘病する姿を散々間近で見ており、いずれ自分もどこかしらがんに罹るであろうことは既に覚悟の上でした。
もう一つネックになったのは、春先の人間ドッグでマンモグラフィー検査を受けた際に健康そのものお墨付きのA判定が出ていたこと。こんな妙なしこりが既にあったのなら、人間ドッグの時点で気がつくはずです。
なのになぜ見逃されたのか。
まさか、たった2ヶ月の間に急にでかくなった?
それとも…?

この段階で「あ、これは絶対ヤバいやつだ」

俄かに脳内警告ランプが点灯したわけです。

(続)

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