シード〜シリーズC注目資金調達ニュース Vol.6 （6月中旬①）

諸事情により遅くなってしまいました。今回は6月中旬の資金調達ニュースお届けします。

主にシード〜シリーズCの領域で日頃チェックしているので、そこからのPickです！週に2,3回上げていきますので、引き続きcheckお願いします。

①サイバー・セキュリティ・トレーニング・プラットフォームImmersive Labsが、Insight PartnersリードのシリーズCで7500万ドル調達

・設立 / 拠点：2017 / 英国
・調達額：7,500万ドル（累計調達額は、1億2,300万ドル）
・投資家：Insight Partners（リード）、Goldman Sachs Asset Management（既存）、Menlo Ventures、Citi Ventures
・概要： Immersive Labsは、実際の最新の脅威情報をゲーム化して企業の従業員にサイバーセキュリティのスキルを教えるプラットフォームを提供するスタートアップ。

批判的思考、問題解決、そして好奇心に報いるサイバースキルコンテンツを構築している。サイバーという言葉のスペルから、テクニカルツールの使用、脅威の探索、マルウェアのリバースエンジニアリングまで、あらゆる課題にチームを没頭させる。これらの課題は、インストール不要でブラウザからシームレスにアクセスできる。

Immersive Labsは、倫理的なウェブハッキング、倫理的なインフラハッキング、リバースエンジニアリング、IoT/ファームウェアセキュリティ、企業、政府、防衛、法執行機関向けの高度なcyber warrior CTF Challengesなど、企業が継続的にスキルアップできるようサポートする。

Immersiveは、HSBC、Vodafone、NHSなどの顧客がいる。また同社は、「前年比100％以上」で成長しているという。

・参考までに調達情報などは、こちら。

②AIを活用したワーカーエンゲージメントとコミュニケーションのプラットフォーム「Sense」が、シリーズCで1,600万ドル調達

・設立 / 拠点：2015 / サンフランシスコ
・調達額：1,600万ドル（累計調達額は、3,950万ドル）
・投資家：GV（リードかつ既存）、Accel（既存投資家）、Avataar Venture Partners
・概要： Senseは、採用担当者や人材派遣会社が労働者にメッセージを流し、新しい仕事に関する重要な情報を提供したり、フィードバックを求めたりするのに役立つ。Senseは採用までの時間を40%～80%短縮できるため、あらゆる規模の企業のコストを下げ、「候補者の体験の質を向上させることができる」という。

メッセージスタジオでは、メッセージやリマインダーの送信、アンケートの実施などが可能。また、ワーカーが新しい仕事に就く前日などの重要なイベントにフィルターやトリガーを設定することで、これらの作業を自動化することができる。

統合されたチャットボットにより、雇用主は仕事の前、中、後に労働者と関わり、重要な情報を提供したり、質問に答えたり、さらには面接の日程を決めたりすることができる。

Senseプラットフォームの中核となるのが分析機能で、メッセージの配信や開封率、チャットボットの指標、リンクのクリック数など、ワーカーのエンゲージメントや満足度を把握することができる。

Senseには、AdeccoやApex Systemsといった有名な人材派遣会社や、AmazonやSearsといった小売業の大手企業も顧客に名を連ねている。

・参考までに調達情報などは、こちら。

③AIを活用した製品チームの継続的なリサーチのためのプラットフォームを提供するUserLeapが、シリーズBでa16zなどから3,800万ドル調達

・設立 / 拠点：2018 / サンフランシスコ
・調達額：3,800万ドル（累計調達額は、5,800万ドル）
・投資家：Accel、First Round Capital（既存投資家）、a16z
・概要： UserLeapは、コンテクストに基づいた「microsurveys」、AIによるテキスト分析、75種類以上のリサーチテンプレートを組み合わせることで、研究開発チームがオーディエンスを理解し、製品を改善し、ロードマップを構築し、複雑なビジネス上の問題を解決できるように設計されている。

UserLeapのAIは、オープンテキストの回答をリアルタイムで分析し、それを研究者が確認することで、ユーザーがコンバージョンに至らない理由や、解約の原因を解明することを目的としている。

UserLeapのプラットフォームは、ウェブやiOS、Androidのネイティブアプリ用のSDKを使ってインサイトを収集し、メールや共有可能なリンクを使ったmicrosurveysは、アクションやインアクション、あるいはダッシュボードを使ったマニュアル操作によってトリガーされる。microsurveysは特定のグループを対象とすることができ、イベントは既存の開発ツールからインポートすることができる。

UserLeapの顧客には、Square、Opendoor、Dropboxなどがいる。また、SurveyMonkey、TypeForm、UserZoom、Airkitなどとの競合にもかかわらず、2021年の最初の5カ月で300％の成長を遂げた同社は、自社のプラットフォームで5億人以上の訪問者を追跡し、60万件以上の回答を獲得し、40億件以上のイベントを記録したとしている。

・参考までに調達情報など
→ https://www.crunchbase.com/organization/userleap

④ユニバーサルで合理的なショッピングアプリ「nate」が、CoatueなどからシリーズAで3,800万ドル調達

・設立 / 拠点：2018 / ニューヨーク
・調達額：3,800万ドル（累計調達額は、4,730万ドル）
・投資家：Renegade Partners（リード）、Canaan Partners、Coatue（既存）、Forerunner Ventures
・概要： nateは、ユーザーがボタンをクリックするだけで、どのECサイトからでも商品を購入できるようにする、購買を一つのプラットフォームに集約した初のAI型オンラインショッピングツール。

このアプリは、ユニバーサルなショッピングソリューションとして機能し、友達同士で刺激し合えるソーシャルな側面も組み込まれている。nateは、インスピレーションから購入までの消費者の旅に触れ、支払いを可能にする。

nateは最近、独自のpay laterソリューションを発表したが、今後は決済製品を拡大していく予定。しかし、同様の製品とは異なり、nateは消費者のプライバシーを侵害することなく、マーチャントに1セントも請求しない。

nateのユーザーは、米国内の210万のオンラインストアから購入することができる。これは、Amazon以外の経済のロングテール部分であり、米国のEコマースの60％を占めている。

nateのユーザー数は6週間ごとに倍増している。

・参考までに調達情報などは、こちら。

⑤AIを活用して法的な契約業務を効率化するプラットフォームであるLexionが、Khosla リードのシリーズA で1,100万ドル調達

・設立 / 拠点：2018 / シアトル
・調達額：1,100万ドル（累計調達額は、1,520万ドル）
・投資家：Khosla Ventures（リード）、Madrona Venture Group、Wilson Sonsini Goodrich & Rosati（既存投資家）
・概要： Lexionは、契約書のテキストを構造化データに変換するNLPシステムを提供し、検索、レポート、アラート、パーミッション、統合機能を備えたリポジトリで配信している。これ以外にも、このスタートアップは、企業が効率を高め、より多くの収益を認識できるようにすることを目的とした、さまざまなリーガルサポートサービスを提供している。

Lexionのプラットフォームは、契約書を一箇所に集中させ、Wordのような文書から、「当事者」「発効日」「支払条件」などの列を持つデータベースに変換する。
また、検索ボックスやSlack、Microsoft Teams、Salesforce、Coupaなどの企業システムとの連携機能により、契約書を簡単に見つけることができる。また、レポーティングツールにより、何千ページもの契約書を読まなくても、「どのベンダーや顧客の契約が来月に期限切れや更新になるのか」「どの顧客に料金の値上げ制限があるのか」などの質問に答えることができる。

Lexionは、125種類以上の機械学習モデルを学習させ、発注書、M&A、作業明細書、請負契約書、雇用契約書、ベンチャーファイナンス文書などの商業契約から、重要な洞察力、用語、条項を抽出したとしている。

このシステムは、マスター契約書の後に注文書があるように、1つのPDFに複数の契約書が接着されていることを認識できる。また、契約書の日付を追跡し、自動更新の解除、通知の期限、有効期限などのイベントを通知することができる。

Lexionは、過去6ヶ月間で、収益を400％増加させ、OfferUp、Blue Nile、Outreachなどの主要ブランドを取り込むなど、急速な成長を遂げている。

・参考までに調達情報などは、こちら。

その他VC関連ニュース

■a16zが自社メディア「Future」を立ち上げ。

Future - Understand the Future, How Tech Shapes It, and How We Build It

■Seven Seven Sixが、1号コアファンドで1億5,000万ドル調達

We’re excited to announce our oversubscribed $150 million core fund! 🎉

Read more about our first fund in @Forbes 👇https://t.co/cxveOi8IaN

— 7️⃣7️⃣6️⃣ (@sevensevensix) June 10, 2021

Reddit 共同創業者Alexis Ohanian氏によるVC、Seven Seven Sixがオーバースクライブである1億5,000万ドル規模の1号コアファンドを組成。

これまでに、Dispo、Pipe、Pearpopなど全21社（執筆時点）に投資している。

最後に

読んでいただきありがとうございました。いかがだったでしょうか。引き続き、週に2,3回のペースで、シード〜シリーズCの海外スタートアップ調達情報をnoteにて公開していこうと思いますので、よろしくお願いします。

何かご要望・意見などございましたら、Twitter（@Wesley1978xyk）までお願いします。またフォローもよろしくお願いします。