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ソーシャルリスニングとは?成功事例とともにポイントを解説!

ソーシャルリスニングという言葉を聞いたことはありますでしょうか。

ソーシャルリスニングとは、ソーシャルメディア上の消費者の発言や意見を収集・分析し、企業活動に活かすことを指します。

インターネットが主流となる今、SNS上での消費者のリアルな声は企業活動において非常に重要です。しかし、「ソーシャルリスニングは気になるけど、どのように始めたらわからない」という人もいるでしょう。

そこで、本記事ではソーシャルリスニングの意味、実践手順、おすすめのツール・サービス、成功事例を紹介します。

ソーシャルリスニングとは?

ソーシャルリスニング(Social Listening)とは、SNS上の投稿やコメントなどの消費者の生の声を収集・分析し、マーケティングや製品開発、リスク管理などの企業活動に活かすマーケティング手法です。

SNSの利用が当たり前となった現代では、世界中で約50億人※[1]がソーシャルメディアを利用していることがわかっています。また、国内におけるSNSの平均利用時間は、1日2時間以上※[2]に及びます。

そのため、企業がSNSから膨大な消費者の声を分析すれば、市場の動向や消費者ニーズを把握し、幅広い領域における企業活動に役立てることが可能となるのです。

SNS運用の基本を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

参考:

  1. DATAREPORTAL「DIGITAL 2024: GLOBAL OVERVIEW REPORT」

  2. Glossom「スマートフォンでの情報収集に関する定点調査」

ソーシャルリスニングと、アンケート調査の違いとは

従来、ユーザーからリアルな声を聞く手法として使われてきたのが、アンケート調査です。しかし、アンケート調査は企業側から質問を設定し、対象者に回答してもらう方式をとるため、回答者の意見が制限されてしまう可能性があります。

また、ほとんどの場合がアンケート調査会社や企業から依頼されることが多く、「あまりネガティブなことを言ってはいけない」という意識が働き、本音でアンケートに答えられないこともあります。

一方で、ソーシャルリスニングはSNS上にあるユーザーの素直な声を収集できます。ただし、ソーシャルリスニングではSNS上のほぼ全ての投稿データを収集対象にできるため、誤った情報が含まれている可能性も頭に入れておく必要があります。

ソーシャルリスニングでできること

ここからは、ソーシャルリスニングでできることを4つ紹介します。

プロモーションの効果測定

ソーシャルリスニングではCMでの新商品の発表、プレスリリースの打ち出しなど、プロモーション開始後、ターゲットとなるユーザーがどのくらいプロモーションに反応し、口コミを投稿したかをリアルタイムで知ることができます。

また、口コミを投稿しているユーザーの属性(年齢、性別、住まいなど)を分析することで、プロモーションが狙い通りのターゲット層に届いているかを確認できます。

業務改善につなげる

ソーシャルリスニングはKPI(重要業績評価指標)の精度を高めるのに効果的です。特定の年代や地域、性別などのグループ別にデータを可視化できるので、どのポイントがどの層の消費者に響いているかを検証できます。

また、製品やサービスに関するクチコミから、消費者の不満や潜在的なニーズを掘り起こすことで、改善点を見つけられます。

業界や競合動向を把握

競合他社と差別化することは、自社のサービスや商品を表に出していくための重要な方法です。ソーシャルリスニングツールには、ポジティブ/ネガティブの自動判別機能や、関連語の抽出、トピック分析機能などがあり、業界や競合動向を多角的に分析できます。

競合他社の製品名やブランド名をキーワードに設定すれば、競合の新製品に対する評価や、SNSでの反響がわかります。また、競合他社のキャンペーンやプロモーションの効果を把握し、自社の施策立案に役立てることも可能です。

炎上リスクの回避

炎上することで企業イメージが悪くなり、企業価値が大きく損なわれる可能性があります。特にSNSでは情報が瞬時に拡散するため、炎上発生から瞬時な初期対応が必要とされています。そのため、なるべくリスク管理を行うことで、企業価値の毀損を防ぐことが大切です。

リスク管理としては、SNS投稿の常時モニタリングが挙げられます。これにより、自社や製品・サービスに関する否定的な投稿や批判を早期に発見でき、問題が深刻化する前に適切な対応が可能になります。

ただし、ソーシャルリスニングにはデメリットもあります。AIによる判断は完全ではありません。さらにプライバシーの侵害にも関わる可能性があるので、人的チェックが必要不可欠です。

以下の記事で、さらに細かく炎上リスク回避方法を紹介しています。

ソーシャルリスニングのタイプ【強み別】 

ソーシャルリスニングには、さまざまな強みを持つツールがあります。自社が何を求めているかを明確化したうえで、ツールの持つ強みに合わせて選びましょう。

キーワードの収集・分析を効率化するツール

設定したキーワードに関連する投稿を幅広く、さまざまなSNSやウェブサイトから収集できます。収集した投稿データを可視化し、ポジティブ・ネガティブの判別、トピック分析、投稿者の属性分析などが可能です。

おすすめツール

  • Buzz Finder

  • ブームリサーチ

  • BuzzSpreader

SNSアカウントの運用に特化したツール

自社が運用するSNSアカウントの投稿パフォーマンスを詳細に分析できます。投稿へのエンゲージメント(リアクション数など)、フォロワー属性、投稿の最適タイミングなどがわかります。

おすすめツール

  • Tofu Analytics

  • Moribus Navi

  • Meltwater

  • SocialDog

包括的なツール

包括的なツールは、キーワードベースの分析とSNSアカウント分析の両方の機能を備えています。ワンストップで幅広い分析ができるのが利点です。

おすすめツール

  • Tofu Analytics

  • コムニコ マーケティングスイート

実際にソーシャルリスニングのツール「SocialDog」を使ってみた感想

WERITEのライターが、実際にソーシャルリスニングのツール「SocialDog」を使ってみました。SocialDogとは、X、Instagram、Facebookなどの主要なSNSアカウントの運用・管理を効率化するためのマーケティングツールです。以下は、弊社でSocialDogを使った感想になります。

SocialDogを使ったXの予約投稿

Xの公式アプリでは画像や動画をいれると予約投稿ができませんが、SocialDogなら画像つきで予約投稿できるのが便利なポイントです。

特にプレスリリースの公開や新規サービスの案内では動画・画像つき投稿が増えるため、企業にとっては欠かせないツールとなるでしょう。

SocialDogで特定のハッシュタグを検索する

SocialDogでは、日本語で頻繁に使われる約20万件のハッシュタグを検索できます。リアルタイム、今日、昨日、今週、先週、今年などの期間を指定して人気のハッシュタグをランキング形式で確認が可能。

キャンペーンの成果を調べやすく、クライアントのアカウントにログインしなくても成果がわかり大変便利です。

SocialDogは特定のハッシュタグを含む投稿を集計できるため、自社ハッシュタグだけでなく、競合が使っているハッシュタグも収集できます。

たとえば、 #自社のキャンペーン #競合のキャンペーン でハッシュタグが入った投稿をそれぞれ収集し、似たようなプロモーションをあえて行うことで「どれくらい自社と競合で、プロモーションへのリアクションが変わるか」を分析することができます。これはかなり嬉しい機能です。

SocialDogを使った、自分の投稿やフォロワーの分析

SocialDogでは、自分が頻繁に投稿する文字や、時間帯を分析できます。ただ、これらのデータは公式アプリで分析可能なことが含まれるため、正直そこまで活用できるとは思えませんでした。

SocialDogと他のサービスとの比較

なお、SocialDogはXでの投稿分析に特化している印象があります。SocialDogはInstagramにも使えますが、予約投稿など一般的な機能が多いため、Instagramのソーシャルリスニングをしたい場合には不向きと言えるでしょう。

なお、SocialDogの競合であるBuzz FinderはNTTグループが提供するソーシャルリスニングツールで、炎上を感じさせる投稿を自動で検知する機能がついています。

Buzz Finderは便利ですが、価格も月8.8万円からとかなり強気です。(SocialDogは月1,480円から使えます)デジタルマーケティングに年間数千万円単位で投下する企業ならSocialDog、年間億単位で投下できる企業ならBuzz Finderが望ましいでしょう。

ソーシャルリスニングの成功事例

さて、実際に企業はどのようにソーシャルリスニングを活用し、成功に導いたのでしょうか。ここからは有名企業がソーシャルリスニングを活用した成功事例を紹介します。

ハーゲンダッツのソーシャルリスニング

ハーゲンダッツの特設サイト「幸せのハーゲンハート探し」。ソーシャルリスニングを通して、ユーザーがアイスクリームの蓋の窪みをハートの形に見立てていることを発見。これをきっかけに「ハーゲンハート」と命名し、ハッシュタグキャンペーンを実施しました。この取り組みが大きな話題となり、定番商品への注目を集めることに成功しました。

カップヌードルのソーシャルリスニング

ユーザーが複数の味を混ぜて食べていることをソーシャルリスニングで発見。50周年記念商品として、既存の味を組み合わせた「スーパー合体シリーズ」を発売し、ユーザーニーズに応えた新商品開発に成功しました。

ソーシャルリスニングを活用したい人へ

ソーシャルリスニングを活用するために、まずは企業としてSNSを活用する目的を明確化することから始めましょう。そして、目的に合わせたソーシャルリスニングのキーワードやハッシュタグを利用し、情報収集・分析をしていきます。

初めてソーシャルリスニングをスタートするにはハードルが高いと感じる方は、SNSの運用代行に強い、WERITEへぜひご相談ください。「ソーシャルリスニングって何?」「ツールを使うか迷っている」など、ふわっとした段階からお話を伺います。

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