キノックが振り返る【四象戦2021秋の陣 決勝】⑤3回戦 東4局~オーラス

 さて、最終回(1回目2回目3回目4回目)です。東場の親が落ちた段階で総合2位のでぶともさんと以下の点差になっています。

 20pt(2着順差)+36.2(素点差)-26.5(2回戦までのpt差)=29.7pt

 割と余裕があるようで、着順差も含めると1回の跳満ツモでわからなくなるpt差です。そこで、前に出る手は前に出て1局ずつ親番を潰していこうという方針でした。

5-1 東4局


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 序盤で自風の北が親のタマさんからでます。親の現物なので鳴かない手もありましたが、ポンするとしないのではアガリ率が全く違うので、ポンです(具体的な数字は出せません笑)。


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 対面から2mが出たのでポンです。中を残して目一杯にしていないのは、一応安全度を考えてです。ただ、↑の時点で2mが4枚見えとなり1mが割と安パイとなったので、6p5sのくっつきに受けます。くっつき界では強い牌なので、勝負になると判断しました

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 親のタマさんからリーチ。即オリです。(老師的には)タマさんがアガるデメリットがほとんどないからです。オカがない分、でぶともさんとの点差・着順差を意識すればよく、タマさんが1着順上がることで私とでぶともさんの差が10pt広まるからです。そのため、かえってこうなったらタマさん1回くらいアガってくれないかなーと思ってました。その割には2副露しててオリるの大変そうですが

 この局の結果はチロさんの満貫ツモアガリでした。局も流れてでぶともさんの着順も下がる個人的にはいい結果でした。

5-2 南1局


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 この局もピンフのダマを目指して手作りします。やや時間がかかりそう(途中で他家が先行することが多そう)なので、安牌は大目に。


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 残り4巡ほど。上家から出た4sはチーです。5sはチー(ロン?)されるのも嫌なのでもう切らないと決めていたので、アガリは不可能と考えてのケーテン狙いです。

5-3 南2局


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 上家のでぶともさんの2pをポン。メンツができるからというのと、でぶともさんのテンパイへの障害になれば、くらいのポンです。ただ、危険度も上がるので、よくなかったと思います。

 この局は結局でぶともさんがアガってしまい、自分で自分の首を絞めました。

5-4 南2局


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 鬼門のでぶともさんの親です。多少のリスクをおかしても勝負かな、とは思ってました。発がトイツで発が出たのでポンです。発の保険で南中は残してましたが、12sを残した方が良かったか、今でもわかりません。


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 何でも鳴くわけではありません。↑ででぶともさんからでた4pはスルーです。ほかのターツの形が悪いので、そちらを処理or形を伸ばすことにしました。

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 前の段落で述べた考えに沿って、シャンポン愚形の6sはポンです。間3mか間7mの受けを残すかの選択ですが、見た目枚数に沿って8mを切って間3mの受けを残しました。


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 絶対に流したい親からのでぶともさんからリーチ。そのあと、即テンパイ。この時は、通っていない11筋のうち、6mは2筋、2mは1筋にかかります。この場面はでぶともさんは何でもリーチなので、愚形も考えると、当たる確率は10%くらいでしょうか(適当)

 10%なら6m切って3m勝負する価値あるかなーと思ってブンッっと6m投げてみました。当たらなくて良かったです。

※ 6mが両面でどれくらいあたるかは思考時間の関係もあって対局中には検討できませんでした。間6mはありそうですが、単純両面はなさそうです。78mは先切り固定しても良いところですが、絶対に落とせない親なので、パンパンにしている可能性もあります。結局、わかりませんでした。(2回目)


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 結果3mをツモることができました。この間、4p、6s、3pとチロさんに無筋を投げ続けていますが、チロさんに放銃することは、素点が減るデメリット以上に、でぶともさんの親を終わらせることができる、チロさんの着順が上昇することでぶともさんとの点差が広がる等のメリットがあるので、チロさんに対しては無限ゼンツです

5-5 南3局


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 でぶともさんの親がおちました。この時点ででぶともさんとは18.8pt差です。実は跳満ツモで0.2pt差となるキワドイ状況でした。なので、発はポンして差をさらに広げられるよう手は組んでおこうと思いました。


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 東を切ってしまうとでぶともさんからのリーチに耐えられなくなるので、東は持ちます。発3色ドラ赤とかをみて7s切りです。

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 ここでも東と入れ替えた安パイの発は切りません。カンもしません。(すごい好きだけど)

 ただ、結局この局もでぶともさんが5200点差をアガって13.6pt差まで詰まってしましました。結局、オーラス跳満ツモか満貫直撃圏内です。あんだけ押して東場より状況悪くなってて苦笑いでした。

5-6 南4局


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 さて、上がれば優勝のオーラスです。対面のチロさんから白が出ました。ただし、満貫直撃で優勝をさらわれてしまうこと、タマさんが絶対に下りないこと(タマさんがアガる分にはでぶともさんの着順が下がるので歓迎です)を考えて、安パイに取っておくことにしました。


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 さて、絶対に降りないでぶともさんとタマさんからリーチが入りました。白を暗刻にしてテンパイを入れていましたが、無筋をつかんで即降りです。

 ですが、ここで現物がなくなってしまいました。2枚切れの東がありましたが、正直ドラ表示牌にあるのを忘れていました。本当にごめんなさい。

 ちょっと東は忘れて頂くと、6mと1sの比較になると思います。6pはでぶともさんに69pの無筋(ただし、1打目に8p)、タマさんには中筋です。1sはでぶともさんの現物にですが、タマさんに無筋です(ただし、2sが3枚見えています)。微妙なところですが、①自分が6pを2枚持っていてタマさんに6pシャンポンがあまりないこと、②でぶともさんが、タンヤオの1ハンやトイツ手も逃せないこの場面で69p固定をすることは考えづらいこと、③河を見てチロさんでぶともさんが2sを持っているケースが考えられず、タマさんが2sを持っている可能性が高いことを考えると14sは否定できないこと、などから、6p連打としました。

 これだけ書いてますが、結論は東だと思います。

5-7 南4局1本場


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 優勝へのテンパイが入りました。ツイていたとしか言えません。役がなくて両面なので、リーチで勝負です。どうなるかわからない展開でしたが、アガりきることができました。

5-8 最後に

 ほんとうに紙一重でした。チーでツモがずれなければ勝負手を決められる、1枚でも甘い牌を打てば優勝の可能性が消し飛ぶ、etc... そんな中、

へたくそでもいつもどおりの麻雀ができたこと

いつもどおりの麻雀をして見ている人にエンタメを提供することができたこと

エンタメを提供しつつ油断して糞尿みたいな放銃をして試合を壊さなかったこと

 充実感を感じています。

また、最後まで集中して対局に取り組めたのは、タマさん、チロさん、でぶともさんの強烈な押しやするどいかわしがあってのことです。本当に対局ありがとうございました。

 




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