見出し画像

想像の遥か上を行く

シンガソングライターの「藤井風」氏の最新曲「満ちていく」というPVに打ちのめされている羊です。
人生の終わりに人は何を思うのか。

この方は人生を達観していて、今をもがきながら生きる私たちを照らすような人だと思う。この歳になってなんとなく見えてきたことをまだ若い彼がその先を想像してその地点から大切な気づきとメッセージを伝えている。
PVは自身が演じているのもあり、こうなるとオール「本人の意思」が反映され、彼自身が伝えたいこと、その世界観が染み渡るように深く伝わってくる。
それは決して人気取りの商業的な売り方ではない。
人に新しい示唆を与え、人を啓蒙するような作家の気風があるのだ。

昭和、平成、の曲は世の中の時代の風潮と民衆の「受け」を意識して作られていたものが多かったように思う。
シンガーソングライターが現れてから本人の心情や世界観がダイレクトに伝わるようになり、その分その方の個性や人生観が伝わり、より深いものになっている。その中でも藤井風はアラフィフがついていけないくらいすごい。

PVはまるで一つの大作映画を見たくらいの重量感がある。

「愛される為に 愛すのは悲劇 カラカラな心にお恵みを」

と歌詞にあるように、見た目はスーツを着こなす「大人」になった私たちが、「愛される」=「認められる」ために自分をいじめながらも(社会に)縋って生きていく。それが大人としての生き方ならそれは悲劇だ、ということだろうか。
人はその修行のような中にいて初めて、「本当の気づき」を得るのではないだろうか。

愛を欲しがっている時にはわからなかったこと。すなわち、愛はもうすでに自分の中にあったということ。

「気づくこともなく当たり前と」大人(母)の与えてくれる愛に恵まれていた「子ども」時代が蘇る。
損得のない、無性の愛に包まれた喜び。

愛を教え、与えてくれた大人が人生にいたからこそ逆境を生きていけるものだ。

そして最後は自分で自分のうまくいかなかった、辛かったことこそ抱きしめて、認めてあげて自分の人生を全部愛したい、とこの曲の最後に思う。


日々是感謝 羊


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?