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クイズ王という職業とは何か。君は古川洋平という人物を知っているか

最初にその人を知ったのは、オモコロの記事でした。結構バズっていたので、ご存じの方もいるかもしれません。僕は小さい頃テレビでクイズ番組よくやってたよねとか、漫画の「ナナマルサンバツ」を途中まで読んでたな、くらいの知識しかないのですが、この記事は正直震えました。

知らない人はまず上記の記事を読んでみてください。記事としての面白さももちろん、本物のクイズ王というのはどういうプロセスで考え、どういうプロセスで問題を解くに至るのかがよく分かるようになっています。

特に答えに迫っていくあたりは圧巻で、一つのほつれ、一つのヒントから答えを導き出していきます。特にこの記事は読んでいる自分が出題側になっているという構造なので、「金田一少年の最後でみんな集められてトリックを全部暴かれていく犯人というのはこういう気持ちだったのか…」という気分になれます。めちゃくちゃ怖い。読んでるだけで変な汗が出ます。

古川洋平とはどういう人なのか

過去にはアタック25やタイムショック21で優勝したりと、ガチのクイズ王です。現在はクイズ作家としてクイズ番組や企業キャンペーンなどの問題作成やコンサルティング、またYouTubeでも活動しておられます。

実際にクイズに答えている様子はこちらのアニメ「ナナマル サンバツ」のスペシャル番組なんかで見えます。本職ではない声優さん相手とはいえ、一問でも先に回答されたら負けという状況で、10-0で圧勝するというとんでもないものを見ることができます。

答えを知っているだけじゃダメ。競技クイズとはどういう種目なのか

テレビなんかでもよくある「早押しクイズ」。あれって何となく「記憶力がいい人が分かった瞬間に即押してるんだろう」と思っていたのですが、実はそうじゃなくて、ちゃんと理屈があって明確に押すタイミングを認識した上で押してるそうです。
答え方 とボタンを押すタイミングの理論について、古川さんが解説している動画がありました。

詳しい内容は動画を見て頂ければと思うのですが、例えばサムネイルに掲載されている内容でいうと、信号機の三色は当然赤、青、黄。なので、赤と青が出たらその時点で答えが「黄」に確定します。つまり「赤、あ」と聞いた時点で確定しているんですね。

ただ、「赤、あ」と聞いた時点でも押すタイミングとしては既に遅くて、赤と聞いた時点で残りは青と黄確定、さらに頭の一文字が聞いた時点で確定という事が分かるので、発音される直前にボタンを押して、発音を止めるまでのラグを使って一文字だけ聞き取れる、というタイミングで押すそうです。

つまり、この問題を聞いているときの思考の流れとしては次のようになっているはずです。「一般的な信号機の3色(答えは赤青黄だな)とは、あ(赤青黄のどれか確定、赤が来たから次の一語で押せる)か、(ここで押す)あ(ここで回答)」ということ。

もちろんこういう考えを、問題を考えながら進めていっています。
もの凄い速さと精度で頭を動かしているというのが分かるのではないでしょうか。

企画力の凄さについて

古川さんが代表している「クイズ法人カプリティオ」では、YouTubeチャンネルも開設しています。

「ウミガメのスープ」のような分かりやすい内容のものが多く、だらだら見ているだけでも楽しめます。他にも「擬音だらけの早押しクイズ」「知らないプリキュアの名前を勘で当てる」「モノマネしながら回答する」など、クイズを軸にしつつも様々なバリエーションの企画をやってます。

このバリエーションの多さは恐らく意図的にやっていて、というのもあまりに先鋭的な早押しをやってしまうと普通の人には「問題を読み上げる途中でなんか聞いたこともないような答えをガンガン答えていく動画で、意味すらわからん!」となってしまうので。クイズに興味のない人にも興味を持ってもらえる内容にしようということで運営されているのではないでしょうか。知識や早押しだけを競うわけではなく、一般の視聴者でも楽しめる作りになっています。何故かゲームの実況をしてる回もあります(笑)。

これがどれも面白いんですよねえ。どの企画もよく出来ているというのもあるし、出演している四人の方がみんな楽しそうなんです。

競技クイズを自分でやりたいわけではないけれども

ここまで書いてきたものの、自分でも競技クイズをやってみたいと思っているわけではありません。頭と反射神経が必要になってくるという点では、eスポーツを見るのは面白いけど自分でやるのは難しいし習熟が必要過ぎる、というあたりが近いかもしれません。

ただ、やはりこうやってプロが普段窺い知ることのできない頭の中で起こっていることを解説してくれるというのは知的好奇心が刺激されて大変楽しいです。

バラエティっぽい企画のものも面白いですし、お酒飲みつつゲラゲラ笑いながら見るだけでも楽しめますよ。

ということで、古川洋平さんとカプリティオチャンネルは大変面白いですよというお話でした。連休中暇な時にでも是非見てみてください!

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