スチャダラパープロデュースのヒプノシスマイク曲がめっちゃすげえという話

ヒプノシスマイク自体はすごいいいトラックメイカーとか使ってて良いなとは思ってたんですよ。新曲がスチャダラパープロデュースらしくて聞いてみたら、めちゃくちゃやばかったんで、これ是非聞いてほしいと思って書いてみました。

歌詞はこちら。

何がやべえのか

韻の踏み方がほんとうにすごい。
過去のスチャダラパー作品踏まえても飛び抜けて美しいレベル。

順を追って見ていきましょう。

揃いも揃ってBad Mother Fuxxer
クセがすごいから渋滞するキャラ
ツバぜり合いガチャガチャ
切磋琢磨からまた I Gotcha!!!

1つ目のグループの歌詞、この中でも「Fuxxer」→「キャラ」→「ガチャ」→「Gotcha」で韻を踏んでいます。文章の頭の方でも「クセがすごい」→「ツバぜりあい」でも踏んでますね。

アンダーグラウンド束ねる殿様バッタ
頭が空さらばだ お子ちゃまラッパー
俺が為鳴る鐘メリケンサック
雑魚並べたところで0点だ

ここで注目するべきなのは、先程の歌詞(違うチームがラップしているという設定になっています)に重ねて、「Gotcha」と「バッタ」「0点だ」で踏んでるところですね。つまり、違うチームながらお互いある程度のリスペクトを抱いているからこそ前の歌詞を踏まえてラップしている、ということが明らかになってくるのです。

From シブヤ シンジュク ハマにブクロ
ナゴヤ オオサカと戦々恐々
推しは推せるときにが鉄則
今日のところはここらでドロン

ここは渋谷パートです。

歪なロンド 緻密なコント
万能ワクチン 過剰投与 診察終了
過去とNO WAR クレッシェンド
すると夜と移ろう チェックメイト

ここがすごく美しくて、「ドロン」というフレーズを引き継いで、「ロンド」→「コント」→「クレッシェンド」→「チェックメイト」という流れになってるんですね。

ファイナルカウントダウン千日前
ビートに抱かれてハートは鋼
燃え尽きるまでバトルの運命(さだめ)
止めたらアカンねん この流れ

ここも素晴らしい。ビートとハートで踏んでいて、さらに「鋼」→「さだめ」→「あかん」→「流れ」でも踏んでます。

こんなややこいメンツのケツモチ
別の日なら取り合うテリトリー
マイク手に取り 決めるラストショット
この会場(ハコ)を変えるぜ パワースポット

ここは若干複雑で、「メンツ」→「ケツモチ」→「テリトリー」→「手に取り」と、「ラストショット」→「パワースポット」という2つの韻の流れが混在しています。

Here we go… 西も 東も
ディビジョン(ディビジョン)
繋ぐこのマイカフォン
老いも若きも集い声合わそう
闘いはローカル 対中王区
Here we go… キミも ボクも
右も 左も 俺も お前も

ここ、文章だとちょっと分かりづらいですが、「Here we go」と「西も」「東も」「マイカフォン」「老いも」「若きも」「右も」「左も」とか綺麗に韻踏んでます。聞いててめっちゃめちゃ気持ちいいんですよね。

血縁腐れ超えてLet’s Get it on

この辺から急激に日本のオールドスクールヒップホップに寄ってきます。

これ知ってる人しか分からんのじゃねえか!?とかまで思うのですが、Let's get it onって元はマーヴィン・ゲイですが、ヒップホップxスチャダラパーとなると、明らかにナオヒロック&スズキスムースですよね!!EVERYBODY LOVES THE SUNSHINEですよね!!!

で、その次。

とにかくパーティを

このフレーズどっかで聞いたな、どこだっけ?と思った自分を後悔するレベルの有名どころでした。これブギーバックじゃねえか!!

https://www.youtube.com/watch?v=hg5_otT8nMA

つまりなにが美しいのか

ものすごく綺麗な韻を踏みつつ、日本のヒップホップ史みたいなところも追える、というところが、いや本当にすごいなあと。

スチャダラパーがすごいのかヒプノシスマイクがすごいのか、というのでよくわからなくなってきましたが(笑)、この曲ほんとにすごいと思います。

是非聞いてください!

ていういかCD買います(笑)

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