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実子誘拐に対するアメリカの刑事司法対応

The Criminal Justice System’s Response to Parental Abduction

和訳

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米国司法省
司法計画室
少年司法および非行防止室
2001年12月

少年司法および非行防止室・少年司法報
実子誘拐に対する刑事司法制度の対応

カティ・L・グラッソ、アンドレア・J・セドラック、ジャネット・L・キアンコーネ、
フランシス・グラッグ、ダナ・シュルツ、ジョセフ・F・ライアン

 何百万人ものアメリカ人のもとに、行方不明の子どもと誘拐被疑者の写真が掲載された広告が郵送されてきます。多くの人は素早くその写真に目を通し、ある人はより注意深く観察し、またある人は全く見ない。多くの場合、このような子どもは親族、普通は親によって誘拐されたのです。

 親による誘拐は、誘拐された子どもだけでなく、残された親にも壊滅的な影響を与える可能性があります。迅速な原状回復は、子どもと親の両方に対するトラウマを軽減するために非常に重要です。このようなケースでは、警察や刑事裁判所の関与が、如何に効果的に捜索を行うかの違いをもたらし、子どもをいかに早く取り戻すかに影響を与え得るのです。

親による子どもの誘拐に対する刑事司法制度の対応をよりよく理解するために、少年司法および非行防止室(OJJDP)は、アメリカ法曹協会・子どもと法律センターとウェスタット社が共同で実施した研究に資金を提供し、この問題を調査しました。

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