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インタラクティブ(対話型)誘導イメージ療法 その1

企業、団体、プロジェクト、セラピーなどの療法、個人の事業、個人の生き方

全てにおいて重要なのはその理念やコンセプトだと思っています。

そこがしっかりしているとブレない。

個人事業であれば、1つのコンセプトを突き詰めようとすることで自ずと新しい学びや肉付けがされていくし、団体や企業であれば、コンセプトがしっかり共有できていると、たくさんの従業員が同じ方向を向いて仕事ができ、細かい指示を与えずとも個人の能力を最大限に発揮しながら目標を達成でき、トラブルがあってもコンセプトに立ちかえることで、自然と何をすべきか見えてくる。

過去、その企業理念、コンセプト、およびブランディングが、明確な企業で働いていた経験があり、異なる部門の人たちが言葉を共有せずとも同じ方向を向いて仕事ができ、全員で新しいものを創り出してく環境に実際に身を置いていたからか、その重要性やその力、それが生み出すものも知っていて、

その後、異なる環境で、コンセプトなしにただただ利益を追求しようとする会社や、コンセプトがぼんやりしたままプロジェクトが走ろうとしている場面に出くわした時は、ものすごい危うさを覚えるようになりました。

理念やコンセプトが幹で、さまざまな活動が葉になって、実を作る感じでしょうか。

幹がしっかりしていれば、自然と葉はつき、実がなります。小手先で色々なことをしなくても、光が当たる方に自然と木が育っていきます。

ナチュロパシーで言うと、いちばん重要なコンセプトは、

  • 自己治癒力を働かせること

  • ホールパーソンをトリートし、身体、心、精神のつながりを再構築すること

でしょうか。

ハーブも栄養素も使い方によっては対症療法になってしまいます。薬より優しいというだけで、使い方を誤れば、薬と何ら変わりません。

自己治癒力が働くようバイタルフォースを取り戻すために、ハーブや栄養素やそのほかの方法を用いて、根本原因を解消する。根本原因に対しての働きかけをしなかったら、対症療法にしかなりえません。

ホールパーソンということは、同じ臓器を持つ人間であっても心のあり方も生活環境も異なる、それが故に根本原因は人それぞれなので、皆に同じ方法は使えません。よって、ハーブや栄養素の使い方にプロトコル(多数に使用できる画一的な方法)はありません。

プロトコルは存在しないというところが、ナチュロパシーの特性の1つです。

ナチュロパシーの理念もあります。コンサルで何かに迷った時は、ここに戻れば自ずとやるべきことは見えてきます。

ただ、ナチュロパシーではメインで食を含む生活習慣、西洋ハーブ療法、栄養療法、また、一部エナジェティックメディシン(フラワーエッセンスやホメオパシー)を使いますが、どうしても結果的に身体や心だけに働きかけることが多いです。

身体と心に働きかけると自己治癒力が高まり、自然と身体と心の健やかさを取り戻すことが確かに多いのですが、身体、心、精神のつながりを考えたときに、そこからぐっと精神性につなげるひと押しが足りないなと学生時代から思っていました。

大体の人が過去のトラウマからくる緊張感が体に残り、大人になってストレスがかかったときに同じような緊張状態から身体症状を引き起こし、それが慢性的になり、コントロールが難しい複雑な症状として育ってしまう。

一度身体と心が整って、それまで感じたことのない快適さや活力を得たとしても、心の対応の仕方を学んでいないと、また大きなストレスがかかったときに簡単に崩れる。

インナーチャイルドの傷を癒したとしても、幼少期に形成されたり、長年蓄積されて作り上げれた身体症状に現れる心の癖は、丁寧にケアをし続けてあげないとなかなか取れない。

また、特に慢性疾患を抱えていると、慢性的な痛みや痒みに悩まされることが多いですが、その状態自体がストレスになり、病気に飲み込まれてしまい、より良くするための活力も奪われてしまうことがある。

心のあり方や精神性とのつながりも、常にカウンセラーやセラピーのサポートがないとキープが難しい人もいる。

そんな状態を改善できる良い方法がないか、自分でもさまざまなセラピーを受けながらずっと探して生きていました。

マインドフルネス、ヒプノセラピー、フォーカシング、キネシオロジー、エニアグラム、気功、ヒーリング、一番最近はソマティック・エクスペリエンシング

ソマティック・エクスペリエンシングはある意味完全なボディワークなので少し他のものと要素が違いますが。

そんな中で一番「これだ」と思ったのが、Interactive Guided Imagery、インタラクティブ(対話型)誘導イメージ療法、IGI℠です。

「イメージ療法」というと、クライエント本人の内的イメージを用いてクライエントをリラックス状態に導いたりする、さまざまな心理療法で用いられる方法の1つです。空想のイメージを利用して心理状態に働きかける方法の総称です。

ヒプノセラピー(催眠療法)やNLP(神経言語プログラミング)など様々な心理療法や自己啓発に利用されますが、それも薬やハーブをどう使うかと同じように、利用するツールは同じでもアプローチ方法やその使い方が異なれば、その持つ意味も大きく異なります。

たとえば、催眠療法は色々な種類があって、クライエントを自由に彼らがイメージする場所に誘導する前世療法もあれば、予めスクリプトがある臨床催眠療法などもあります。

後者は、精神科医や臨床心理士で用いられていることが多いですが、崩れたバランスの心理状態を、例えば西洋医学で言うところの疾患とみなし、その症状を取ろうとする試みに近いと感じました。

それこそたくさんの技法があると思いますが、過去に大学の課題の一環で受けてみた経験では、セラピストに特定の場所に誘導されてそこでさまざまな心理的ワークを行いました。

完全にリードされている感覚があるので自分の意思でない部分があったり、乗り越えたい感情にアクセスすることもあるので不安感が拭えなかったり、あまりスッキリしなかったと言うのが正直な感想。「あれをして、これをして」と言う点もリードをされて行っているので、後で思い起こしても、部屋の中に入れられてカメラで観察されている感覚。ガイドというよりリード。

個人的には自由に好きなところに行ける前者の前世療法が好きです。こちらは臨床心理士で使われる人もいますが、ヒプノセラピストとして活動されている人も用います。

前世療法はスピ系の匂いを漂わせているものも多いですが、それもどう扱うかはセラピスト次第。アクセスするものが空想なのか本当の前世なのか、それが何であれ、その個人の潜在意識に深く入り込んで大きな気づきを与える点では効果は変わらないと思います。

ただ、前世療法のことは「最後のパンドラの箱」と意識していて、自分のコアな感情にアクセスするのが怖くて、実際にやる決心がつくまでに時間がかかりました。

催眠療法はそれこそ多数のやり方があり、また、特別な訓練が必要だと思うので、今の私が学ぶにはToo much。

また、NLPでもイメージ療法が使用されます。一般的にはスクリプトが用いられるようです。「神経言語プログラミング」という言葉の通り、NLPは個人の行動パターンや思考パターンを再プログラムをし、行動の結果を変えようとする試みによってなされます。

これは私がやりたいこととは異なります。

私は、ネガティブな感情も、ポジティブな感情もどちらも自分を構成する大切な要素で、ネガティブな感情が存在することにも理由があると思っていて、それも大切な個性とその人の歴史。ポジティブであることが正、ネガティブであることが誤だとは思いません。

ネガティブな感情や行動パターンはそれ自体が本人への大切な訴えかけであることもあり、それを無視したり、否定したり、変えようとするのではなく、あるがまま受け入れることで初めて昇華され、中和されるものだと思っています。その感覚やプロセスを大事にしたい。

カナダの心理学者のJordan Petersonの言葉でとても印象に残っているものがいくつかあって、そのうちの1つ、正確な言葉はすぐに出てきませんが、「幸せになることを人生の目的にすべきでない。人生はそもそもが辛いものだ」というような意味のこと。

もし、幸せになることが目的になってしまうと、たとえば病気で苦しんだり、生活の苦労が重なっていたり、幸福を感じられない生活を送っているときに、生きる意欲を失ってしまう。幸せでないと人生に価値がないと思ってしまう。

明るく、健康でないと、価値がない。裕福で、贅沢をしないと価値がない。幸せでないと価値がない。

幸福に価値をおいてしまうことは、SNSの虚像に振り回されるのと同じ危うさを生みます。

人生ってそんなに単純なものではなく、苦しい中で初めてそれまで見失っていた自分の輪郭に触れる時や、辛い毎日の中で気づく空の青さや、痛みを何年も持ちながら過ごしてふと過ぎた時間の長さに気づき「よく頑張ったな」と思える瞬間や、感情が大きく揺らいで愛情や憎しみの存在に気づく瞬間や、単調な毎日の中で見つける真実や、どん底まで落ち込た時の底の冷たさと遠く上の方に見える光に気づいた時の瞬間や

「ピカピカキラキラした綺麗な幸せ」と呼ばれるものではない、そういうものの蓄積で豊かに美しくなっていくのではないかなと思うのです。

幸せって、光と陰、白と黒、陰と陽のコントラストで感じるちょっとしたご褒美で。

人生の美しさと言うものは、自分が感じる幸福感の大きさではなく、苦しみを乗り越えようと流された涙を見たときや、人の心の襞を感じた時に感じるもの

様々な経験してきた人の魂の強さやしなやかさに触れる時に、とても温かいものや感動に近い畏敬の念を感じます。そういう人は陰でたくさんの涙を流してきたのではないかなと思います。

そういう、誰もがが持つその人本来の輝く何か、純粋な存在と対話をし、それによってストレスや痛みなどに対応していこうとする試みが、インタラクティブ(対話型)誘導イメージ療法、IGI℠が目指すものです。

長くなってしまったので、その2に続きます。



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