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反戦のメッセージ映画「黒い雨」をハリーポッターで観に行った結果。初シネマ・チュプキ・タバタ

田端の小さな街の映画館
「シネマ・チュプキ・タバタ」

ここで「黒い雨」が
ウクライナ難民支援上映をしている

なんと今村昌平監督の息子さんが企画して実現した上映。

日本アカデミー賞など数々の賞を獲った
有名な作品。

黒い雨は教科書などに載っていた気がするが、
観た記憶は定かではない。

私、とうぜんハリーポッターの格好で行きました(なんでだよΣ(゚Д゚;)

今村プロが用意した当時のスチール写真まで展示されている。

戦争文学の重さが全編にわたり
救いがないくらい重い作品だった。

白黒映画なのにやけに戦争の地獄絵図がリアルに
映されていると思ったら、あえてモノクロフィルムで撮影したもので映画自体は
1989年。

はだしのゲンをモチーフにした被爆の描写がすごい。

さらに、
狂気にあてられていく人々。

微笑ましい入浴シーンなどがあるんだけど
なぜ髪の毛が抜ける衝撃のシーンで初めて裸を出すのかすごく
疑問だったのだけれど、

その後のシーン、
気が触れてしまうヤスコ(田中好子)が
狂いながら着物を振り回した時に
すすきの穂が美しく舞うシーン。

あの狂気と美しさの対比を考えると
哀しさと美しさを同時に描く画が必要だったのだろう。

『幻覚』が見えるようになっていく陰鬱な描写があるのだけれど、
結局ラストシーンで
ただ一人正気だった叔父が

「もし今、あの山の向こうに五色の虹がかかったら、あの子の病気は治る」

と幻をみようとしている、
これが重く、しかもそれで物語は終わる。
(DVDリマスターでは幻のその後の話が19分収録されている)

重苦しいラストにしたのは
救いも終わりもない原爆と戦争を問いかけるためだろう。

途中で大事なメッセージがある

原爆の後遺症におびえる中、ラジオでは
アメリカが朝鮮半島の戦争で原子爆弾を使う可能性を示唆する
ニュースが流れる

「正義の戦争より、不正義の平和の方が大事なのがなぜわからんのか!」と
憤る。

まさに直近のウクライナとロシアのニュースに当てはまる大事な部分である。

この映画が今、上映される意味がはっきりとわかる。

亡くなられている演者の方も多く
命の尊さが重奏的に響いてくるよう。

と、いうことで初めてのシネマ・チュプキ・タバタ
見やすいスクリーンで快適でした(飲み物はOK)

次は来場している方たちとお話してみたい。

Facebookのグループ作ってみました。
今度、映画見て、語る会、やってみましょう。

映画好きの方どうぞ。(串焼のミヤコにいつでもいます)




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