花を活けるように、文字を和紙に活ける。「かな文字」の表現を探求する書家の眼差し
中国からやってきた漢字から派生した「かな文字」。平安時代、和歌や日記、文芸作品などに用いられ、現代に残る多くの名作を生み出してきました。紫式部の生涯を描く2024年大河ドラマ『光る君へ』の影響もあり、今、注目が寄せられています。
その「かな文字」に情熱を注ぎ、1200年前の精神性に思いを馳せながらも斬新な表現を模索しているのが、書家の箕浦敬子さんです。柔らかく、細い線を用いながら優美な世界を生み出す作品群。書そのものの表現だけでなく、和紙の草木染めで自然の景色を感じさせたり