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マスクをする人、しない人

    少し前のことだけど、電車内で「マスクを外せ」と若い女性に怒鳴り散らしたオッサンの動画がネットで拡散されていたことがあった。任意になったのにマスクしている人が多数なのが、どうにもこうにも許せなかったみたいで。

被害に遭われた女性にはお気の毒としか言えないけど、自分に実害があるわけでもないことについて、他人の行動に口を出す人が私は苦手である。平気で他人の行動をコントロールできると思える思考に、そもそもついていけないのだ。

マスク使用は公的に任意になったのだから(病院などの特殊な場所では違うかもしれないけれど)、誰がどのように判断しようと自由である。だから、自分が着用しない自由もあれば、着用する自由もあって、お互いに何も物申せないのだ。

でね。

なんで、マスクをしている人がいるかというと、それはもう「多少なりともの自衛」なんすよ。自衛。完璧な効果は期待してはいないけれど、多少のリスクは下げられると個人的には思うのよ。空気感染する病気だけではなく、飛沫感染する病原体もあるわけだしね。

で、先日久しぶりにJRに乗っていて、カナメはマスクなし、私はマスクありで座っていたら、そこにタバコの匂いがプンプンする若い男の子が乗り込んできて、私の近くに座ったのだ。マスクをしていても匂いが分かるくらいだから、まあ相当に臭かったわけよん。

とはいっても田舎のJRなので、私のすぐ隣ではなくて、3人分くらいのスペースをあけての隣だったので、まぁ仕方がないかと思って気にはしていなかったのだが、その男の子がすぐさま、めちゃくちゃ湿った咳をゴホゴホとし始めて、その後に鼻水もズルズルと音を立て始めて……….。

何気なく進行方向に目をやったら視界にその男の子が入ってきた。その彼は、マスクをしていなかった。だから咳の音もクリアに聞こえちゃったんだなとガッテン。

そこで周囲を見渡すと、なんとみーんなマスクしてるの!!!

マスクをしていないのは、その男の子とカナメくんだけ。

……….ですよね………..orz

つまりですね。マスクの着用については任意であるということは、本人の状態に関わらず(例え咳ゴボゴボでも)未着用でもOKというわけで。

でもさ。

すぐ横で、鼻をズルズル咳ゴホゴホゴホゴホゴホゴホと延々とやっている人と同じ空気を吸わざるを得ない環境であれば、自衛したい人の方がマスクを着用するしかない

病原菌を無邪気に撒き散らす人が存在するならば、密室内ではマスクをつけておきたいと思う人がいても不思議ではない。多少なりともリスクは下げられからだ。

でさー。

もっともっと驚いたことは、そのゴホゴホの男の子が目的地に到着して下車しようとドア側に移動した時に、急にマスクを取り出して着用したの!!!!!

なんで????

これから外だよ?地下鉄じゃなくて、全くのアウトドアの世界に出ていく時にマスクをつけるのっておかしくない?逆やろ?逆!!

とは思ったけれど、これも本人の自由ってことなので、もちろん私がリアルで突っ込んだりはしない。

ちなみに、下記サイトによると、マスクをしていない人の吐き出し飛沫量を100%とすると、不織布マスクを着用することで、吸い込み飛沫量が30%まで下がるそうだ。

感染は防げなくても、暴露量については圧倒的に減らせるならば、周囲にくしゃみや咳をする人がいる場所(不特定多数が集まる密室)では、自衛したい人はマスクをすることに意味はあると言える。

なので、他人にマスク着用を強要することができないのと同じで、マスク着用している人に外せと迫ることもできない。お互い我関せず、でも自分は自衛させてもらいます、というスタンスでいるしかない。

マスクに全く効果がないかというとそうではないし、効果がないならば、病院で医療関係者の方がマスクをつけていることの理由が説明できなくなる。

日本は、正義感からか(自分には直接的な関係がないのに)他人の行動に平気でご指導を入れる人が多いけれど、それは「私は多様性というものが理解できていません」と宣言しているようなものなので、避けるが吉である。

つまり、自衛したい人が場所や状況に応じて着用することに、外野が「マスク外せよ!」と迫ったりしないでね!花粉症があったり、乗り物内のカビに弱い人だっているんだし(私)。

自衛ついでに、カゼの引き始めには、こちらをどうぞ〜。


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