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地方小都市住まい、意外に削減できるコスト

 大阪生まれ大阪育ち、仕事は東京と大阪、海外を含め生活圏は「経済の中心地」である都市ばかりだった私。田舎になんぞ住めるかと思ってはいたが、いざ住んでみると快適すぎて、ど都会には住みたくないわと心底思うようになった。

都会なんぞ、ショッピングついでに旅行すればええわと思う程度で、住みたいとは思わないのだ。

先日、ある方のVoicyで「不動産以外は都会の物価は安い」という話を聞いた。理由は、供給されているサービスに幅(多様性)があるからで、ハイエンドもあれば、激しい競争がゆえに田舎よりも低価格なものがあるという話であった。

それはそうなのよね。すべてにおいて、都会の方が選択肢は多い

私がお世話になっている美容師さんも都会からUターン起業された方なのだが、都会の方が価格競争に晒されていて薄利になりがちだけど、うちのエリアだと固定客がつけば強気の価格設定ができると言っていた。

分かる分かる。

だから「子供をのびのびと育てたい」という理由で限界集落か、それに近いド田舎に引っ越すファミリーについては、その気持ちは分からないでもないが、子供に何かあった時の選択肢が少ないことを理解しておいた方がいいと思ったりもする。

すでに20年以上前に東京に住んでいた時には、自宅からアクセス可能なところに、モンテッソーリ系の幼稚園や、シュタイナー教育の実践校があったりしたが、今住んでいる地方小都市に、そんな選択肢などない。そして私立校のバリエーションも段違いに都会の方が多い。英語に触れる機会も、多様な職業の大人を身近に見られるのも都会ならではである。

とはいえ、都会に住んではいても、実際に子供から見える世界は狭く、結局は親がその選択肢を子供にあえて見せるようなことがなければ、その選択肢はないも同然。つまり結局は親の意識なのだが、とにかく選択肢は圧倒的に都会の方が多い。

結論として、

都会は不動産価格だけは圧倒的に高いが、それ以外についての物価は(過当競争故に)安く、あらゆる分野における選択肢は、地方に比べると桁違いに多い。

ということが言える。

それなのに地方小都市住まいの私が東京に住みたいと一切思わないのは、あるコストがびっくりするくらい削減されたからだ。

それは、「待ち時間コスト」であーる。

海外も含めて摩天楼そびえる大都会にずっと住んでいたのだが、生活している時は、とにかく道路が渋滞していたり、駐車場に空きがなくて待機していたり、時には周辺を無駄にグルグルしたりする時間が、とーーーーーーーーっても長かったのだ。

しかも、都会は色々な機能を持つ施設があちこちに分散している。鉄道が発達しているからアクセスは悪くはないのだが、とにかく電車を乗り継いで、待って、歩いて、ということを繰り返して目的地にたどり着くまでが長く、帰りはまたその逆を辿らなければならなかったりする。

その割には、カフェはいつも人でいっぱいなので、ちょっとラップトップを使って作業したいなと思っても空きはなく、ようやく見つけたチェーン店は喫煙OKだったりしたので(今は禁煙なのかも)、かなり住みづらいと感じた。

飲食店でも待つ。
一般道路でも高速道路でも渋滞で待つ。
行政機関や金融機関の窓口でも待つ。
病院でもすっごく待つ。
あらゆるところの駐車場でも待つ。
ショッピングセンターのレジでも待つ。

そして待つということは、つまり「とにかく混んでいる」のだ。美術館に行っても、公園に行っても、とにかく視界に人がガンガンと入り込んでくる。

そういった都会に住んでいた時期、私が車の中でどれだけの時間を費やしたのかというと、それはもう膨大な時間であった。もう2度とそういう待つための時間を1分でも使いたくないと思うようになったのだ。

だから、車を保有する必要のない、地方都市の中でもコンパクトシティー化に成功しているような場所に住むのが、めちゃくちゃコスパがいいのである。

つまり、ど田舎に住むなかれ。ど田舎は、目的地までに辿り着くまでの時間コストが、またまた高くなっちゃうからね。待ち時間はないかもしれないけれど、行くまでに時間がかかりすぎるのだ。

ちなみに、人口あたりの病院数のランキングはこちら。

都会に病院はたくさんあるのだが、人口あたりに換算するとランキングが変わる。つまり都会の病院で待つのは、もう仕方がない話なのだ。自分の順番が近くなったらお知らせしてくれるアプリを導入している病院もあるので、それがソリューションかもしれないけれど。

この待ち時間コストというものは、都会に暮らしていると「どこに住んでも似たようなもんやろ」と思い、不可避なものだと勘違いしがちだが、私が住むエリアでは、日常的に長時間待たされることなどほとんどない。適度に人がいるのでインフラは維持されているが、混み混みになるほどの人口もいない。

ちなみに、特に我が家では日常的にネット通販や個人輸入を利用しているし、離島料金がかかるわけでもなく注文の翌日には手元に届く。逆に地元の食材は安く豊富に手に入る。つまり、この部分に関しては、都会に住む人とあまり差がないのである。

都会と田舎という二元論的な話になると、何をどう考えても選択肢の多い都会の方がいいと私も思うのだが、実際は、東京ほどではないけれど、ある程度それに近い暮らしができる地方都市はたくさんあり、でも都会で感じる混雑や、それに付随する待ち時間コストだけは圧倒的に削減できてしまう暮らしというものがあるということを強調してみたいなと思った次第。

混みすぎないコンパクトシティは、めっちゃいいよ!

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