【勝手に商品レビュー】ペルテックの「折り畳み」電動アシスト自転車

 田舎に住んでいるというのに、我が家にはがない。とにかく事故起こしたくない。

 これまで遠出する時は、タクシーバスJRを使って移動していたのだが、今年に入ってから公共の移動期間を使うのもアレなので、徒歩自転車移動がメインになっていた。

 私は、東京で使っていたママチャリをトランクルームに17年間も預けてしまっていたので、仕方なくその自転車に乗っている。とは言っても、前と後ろに子供を乗せるための椅子をつけていたので、それは町の自転車屋さんに撤去をお願いして、タイヤのチューブも少し直して頂いたのだが、そこそこ頑丈なモデルだったので、驚くほど問題はなかった。

 カナメは、彼自身のスポーツタイプの自転車を海外に持っていったのだが、国をまたいだ何度かの引っ越しの際に「どうせ使わないから」と廃棄してきたので、現時点で彼の自転車はない。そのため当面の間、カナメは義母が残していた自転車(ママチャリ)を乗っていた。

 田舎の畦道をカナメと二人でママチャリこいでいると、なんというか、かなり微妙で怪しげなのだ。田舎の人たちは絶対に車持ってるし、そもそも自転車乗っている人なんて、学生さんくらいしか見ない。しかもカナメはリタイアしてすでに一年近く経つのだが、未だに雰囲気が「戦うビジネスマン」のままである。相当海外(しかもアジア)のビジネスで苦労したのねー。完全に戦闘態勢のオーラが消せない。そんなカナメが古いママチャリ、しかも自転車に書かれている名前は義母名、要するに女性名で、どっから見ても「盗難者を乗り回している中年の当たり屋」にしか見えない(汗)。

それを具体的に口にしたことはなかったのだが、カナメが「電動アシスト自転車買わない?」と言うので、つい思わず畳み掛けるように上記の話を吐露してしまった。

「カナメくん、買ったほうがいいよ。ってかさ、今の自転車乗ってるカナメくんってさ、完全に『大阪のミナミの方でうろうろしている無職の当たり屋さん』に見えなくもない。しかも私たちって車も持ってないからさ、相当怪しげやで。ちょっとカッコいいの買ったら?」

カナメは相当びっくりした様で「お前、そんなこと考えてたんか!!!」と目を白黒させていたけど、それを見てこっちの方がびっくりしたがな。気づいてなかったのかよ、オレたちの怪しさを.......orz

 カナメは学生時代のバイク事故の古傷があるらしく、長時間ヒザに負荷をかけると痛むというので、彼については電動アシスト自転車一択である。私は自分の頑丈な自転車を気に入っているし、しかも今住んでいるエリアは、延々と平地が続いているので全く問題はない。近所の自転車ショップのお兄ちゃんに聞いてみたことがあるけど、坂道が少ないエリアのそこでは電動自転車など全く売れないらしい。ちなみに実家のある大阪の某エリアは、生活空間に坂道がたくさんあるので「今売れているものは、ほぼ100%電動アシスト」ということを聞いたので、何事もざっくりと全体で語れないなぁと思ったりした。

カナメは一気に二台買う勢いだったのだが、とりあえず私にそのニーズはないので、お試しで一台買って良かったら再検討することになった。

さて。

 これは拝家の暗黙のルールであるが、何か買い物をする時には、まずコストコで調べてみる。絶大なる信頼を寄せるコストコバイヤーさんの選球眼を借りる方が、素人の自分が一から調べるよりも効率が良いということを過去の経験で学んでいる。で、調べてみた。

カナメは必然性もないのに何故か折り畳み式のものを見ていた。私は一瞬「え、こんな小さいのにするの?」と思ったのだが。

彼がコストコで目をつけたのが、「ペルテック 20インチ 折り畳み電動アシスト自転車 TDN-208L 8.7Ahバッテリー」というモデルである。

コストコの商品サイトはリンク埋め込みできなかったので、仕方なくアマゾンのリンクを掲載しておく。コストコの方が安いで。

確かに他の候補は、金額の桁が一つ違う。カナメはそこから同スペックの他社製品と比較し始めた。この商品は、会員しか金額見られないのかもしれないので書いておくと、Amazonよりも安い5万円代である。他の二つは10万円を超えている。

カナメは、色々と調べた上にメーカーさんに問い合わせの電話をして、細かいことを色々と聞き出していた。

 ペルテックさんは、過去にPB商品を提供していて(イオンやイトーヨーカドー)、そこから自社ブランドを展開するようになったということで、かなりの販売実績あり。そしてネットで購入する場合、修理などの必要が生じた場合はどうすればいいのか、ということが気になって聞いてみたのだが、そのサポート体制がすごい。連絡すると全国どこでも取りに来て下さるらしい。自転車を自分で梱包して送るのは無理ゲーだから、これは本当にありがたい。察するに、あんまり壊れないんだろうなぁ。タイヤのパンクくらいなら近所の自転車店にお願いしても大丈夫そうだけど、バッテリー周りだとそういうわけにもいかないだろうしなぁ。

 細かい個々のパーツについての詳細はこちら。

さて、ビジュアルは本当にカッコいい。ちょっと遠出してショッピングセンターの自転車置き場に置いていたら、知らないおじさんがマジマジと見ていたから、かなりユニークに見えたと思う。もちろん防犯登録は近所の自転車店に持ち込んだのだが、全く嫌な顔もされずにちゃんと登録できた(そのお店で買ってないと嫌がられるのかなぁと思ったのだけど、無問題だったわ)。

カナメによると、変則付きで馬力も十分で折り畳み式でこの価格はめっちゃコスパいいらしい。確かに見かけは似ていて同じようなスタイルで価格も同じレンジの他社製品があるそうなのだが、変速なしだったりバッテリーのAが違ったりと、違いはある。

まず断言できるのは、コスパ的には非常に競争力がある

カナメが唯一懸念していたのは、モーターが前輪についているという点だ。以前に電動アシスト自転車を何度かレンタルしてみたのだが、その自転車は後輪にモーターがついていて、その時の印象は普通の自転車と変わらない感じだった。だが、前輪モーターの乗り心地がイメージできない。その違いがどの程度、走行の印象に影響するのかは、実際に乗ってみないとわからない。が、試乗できる場所はなく(ネット通販だからね)。ということで、かなりガチャ要素が高いが、とりあえずカナメは注文を入れた。

配送までの時間が一切読めないコストコのオンラインショップでは珍しく、速攻で配送された。

もしかしてメーカー直送だったのかな?

ということで、その日以来、カナメは大喜びで毎日そのペルテックくんに乗っている。そして私たちの行動範囲が格段に広がった。びっくりびっくり、だ。自転車一台でこんなに生活が変わるのか?と思うほど。ちなみに私は以前と変わらず一般のママチャリで、スイスイ走るカナメの後ろでうまい具合に脚力を鍛えられているので、私にとっても満足度は高い。依然として「電動アシストが必要とは思えない」状態のままなので、私は買わなくていいか、という結論には至っている。

話を戻すが。

最初、カナメは「なるほどね。ちょっと走り出しのときにグッと力が入る感じで違和感があったんだけど、すぐに慣れるな。モーターが前についているから前輪が少し重い、つまりハンドリングが重い印象はあるんだけど、これもすぐに慣れる。ってかさ。自転車って自分の脚力で後輪を回す構造になってるんだけど、これって前輪にモーターがついているわけ。ということは4WDならぬ.......」

私「両輪駆動ってわけ?」

カナメ「そう!!!すごくない?オレのチャリ、2WD、すごくない?」

とゴキゲンである。

私も一度試乗させてもらって、カナメの言っていることは完全に理解できた。確かに前輪が重い気がしたのだが、それもすぐに慣れる。っていうかスイスイ走れるし、ビジュアルはかっこいいし、とにかく乗っていて楽しい。膝に爆弾抱えているカナメが、それも忘れるほど毎日乗りたがるというのは、すごいことだ。他人の行動を変容させることが、最も難しいことだからね。

平日の昼間っから女性名のついたママチャリをフラフラと乗っている怪しげなカナメが、一気に自由に生きるアーリーリタイアメントした人っぽい雰囲気にグレードアップした感じだ。いや、完全に主観なんだけど。

ところで。

本領発揮するのは「坂」だ

気を良くしたカナメは、かなり遠出をして、いきなり山道に挑み始めた。暑い暑い初夏のこの季節。炎天下でママチャリを漕ぐ私に、オフロードバイク的なノリをする気は一切なく、盛大にカナメを送り出して、私は山の麓の大きな木の下の日陰で一休みして待つことに。

めっちゃスマホ画面見てたんだけど、通り過ぎる車がどうやら私のそばを通り過ぎる度に減速している気がするのだが気のせいか。こんな田舎にBBA一人で木の下でスマホいじってたら、パンクした自転車を前に立ち往生しているおばさんみたいじゃない!

と一人で脳内が忙しい。

結局カナメはそのまま車道が続く極限まで立ち漕ぎすることなくサラッと到達して、汗一つかかずに山から降りてきた

この時ばかりは心底羨ましかった。一瞬「私も買おうかな.......」と思った程だった。とはいえ、山道をかけあがる機会はそうそうないので、その後冷静になったのだが。

カナメは常にアシスト最大モードで乗っていて、その場合には20kmくらいは問題なくいけるらしい。ということで平均すると充電頻度は、二回乗って一回充電するイメージだ。

まとめると、カナメ曰く「変則付きで折り畳みの電動アシスト自転車としては、コスパ的にペルテック一択!」だそうです。ご参考になれば。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?