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88円コロッケと冷凍うどんの衝撃

 どうでもいいことだが、脳裏に浮かんだので書いておく。

海外にトータル二十年ほど住んでいて、二年前に完全帰国した。

まぁ在外邦人あるあるなんだけど、日本のスーパーに行くと嬉しすぎて絶叫に次ぐ絶叫、コンビニでギャーギャー言っては写真撮りまくり、牛丼店などのチェーン店などに行くと「安いし旨いし早いし店員さんの態度はまともだし、日本ってユートピアかよっ」と言わずにいられないのだ。

家電量販店に行くと「ガラパコス最高!」「痒いところに手が届くニッポンの製品面白すぎる」となって、ここでも大騒ぎ。

「安い安い。ニッポンの人はこれで暮らせるのか、お給料はちゃんと出ているのか」と心配になりつつも、その価格を享受する日々。

そこからのPayPay祭り、コロナ禍でのGOTOイート、マイナポイント等々、安い上に謎のお金が帰ってくるキャンペーンの嵐で、さらに私は大興奮であった。

が。

そこから二年も経つと、その物価にも慣れてくる。最近ではキャンペーンもなく、PayPayを使っても特に大きなリターンもなく。

なんとなくモノによっては「高いなぁ」と感じるようにもなってきた。

めでたく純ジャパ・メンタリティを再獲得しつつある私である。

そんな私が某スーパーで5個入り88円の揚げたてコロッケを発見してしまった。

モノによっては「高いなぁ」と感じる私も、さすがにこれは安すぎると思い、目の前にいたカナメにギャーギャーと絡んでしまった。

私「賭けてもいい。これで自家製コロッケを作ろうと思う人がいたら、知的レベルを疑うというか、コストが計算できないというか、なんというか謎すぎるよね!!私?絶対作るわけないやん。コロッケって原価は安くても、プロセスが多いのよっ!!88円もらっても絶対に作らないからっ!」

「そもそもキミの労働力はタダでは?」

もう一人の私が、そう私にツッコんでいる気がしたが、完全に無視していく。

あまりの私のど迫力に、カナメはいつになく言葉少なめ。っていうか、コロッケの製造過程を彼が理解しているとは思えない。

いかんいかん。こんなことで血圧を上げていては、死期が早まってしまう。そう私はすでにシニア。血圧管理もちゃんとせねばだ(違)。

この出来合いのコロッケも、ヘルシオオーブンのフライモードで温めると、出来立てのサクッ&熱々のお惣菜に化ける。

コロッケを手作りするというのは、もはやコスパの問題ではなくなったということだ。あのクオリティであの価格なら、手作りするのは別の理由がないとおかしい。

私が唯一ちょっと脳裏に浮かんだのは、揚げ油のことだけ。お惣菜の再利用をしている可能性はゼロではないけれど、そんなの一般家庭でもやることだから特に私は問題になどしない。が、我が家では、植物油と言えばオリーブオイルとゴマ油しか使わない。つまり揚げ物をする際もカークランドのオリーブオイルを使っているのだが、その揚げ油の種類とその鮮度が不明なので、それにこだわりたいなら手作りする可能性はゼロではないが。

コロッケで衝撃を受けたついでに、もう一つ発見があった。

帰国して以来、冷凍うどんなるものをほとんど買ったことがなかったのだが、うどんすきをする際に「もし急に麺が足りなくなったら冷凍のものを足しちゃえ」と思って買ってみた。こちらも驚くようなロープライスであった。

私「こんなの小麦粉と塩くらいなもんやから、原料は安い。このプライスのほとんどは冷凍倉庫と流通コストくらいなものでは?だから安くても驚かなくていいのだぞ、私。」

と言い聞かせていた。20年以上前に東京に住んでいた頃から、冷凍うどんなるものは存在していた気がするので、商品自体珍しいものではないと思っていたのだが………….。

食べてみてびっくりのコシ!!!!!

讃岐うどんの生麺を買って茹でていた私は、その圧倒的なコシの存在感に驚きまくってしまった。

もやは20年前の記憶の彼方にある冷凍うどんとは、全くの別物であった。

だから皆、冷凍うどんを買うのね!!!

だから売れ筋商品なのね!!

レンチンできるから、世の中にレシピ満載なのね!!

気づくのが遅すぎた私……….今頃になって生麺業界の将来を勝手に心配してしまっておる。誰もあんなに面倒な作業、もうやらないよね。茹でて、水で洗って、また温めて。熱源も水も必要で。

そこで、冷凍うどんを使った焼きうどんもどきをホットクックで作ってみた。メモっておく。

1、豚こま肉やお好みの野菜、きのこ類をホットクックに投入し、ごま油と塩コショウを少々入れて、まぜありで5分ほど炒める。必要があれば再加熱して野菜炒めを作成する。

2、レンチンして強引に解凍させた冷凍うどんを好きなだけ投入。鶏ガラスープ(顆粒)、醤油、酒、オイスターソースなど、お好みの調味料も投入。煮詰めるモードで10分ほどセットしてスタート。フタを開けて木杓子で味が馴染むまで炒める。

3、十分に熱々になったら、お皿に分けてサーブ。

妙に美味しい………..。毎日焼きうどんでもいい。

ニッポンの冷凍うどんの破壊力がすごい。

ダイエットしたいBODYへのインパクトもすごい(汗)。

あれほど炭水化物を避けようとしていた私に、麻薬的な美味しさを直球でぶちかましてくるスタイル。そしてあのコスパたるや。

冷凍庫に常備したい逸品である。



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