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FIREしたい方に、ちょっと知恵を授けとくよ

 某所で、「日本円を稼いで、物価の安い東南アジアで引退生活を」という記述を見つけた。

えっ...........。

既に実践をしている先人がいるのだから、調べた方が良いよね。引退後にタイに移住した方々が、今どうなっているか........。

 移住当時に日本人にとって「安い」と感じられる国は、「Developing Country」と呼ばれる。日本語では発展途上国と書くので勘違いしがちだが、実際のところは「発展なう」の国であるわけよ。つまり時間の経過とともに国力は上がり、それと同時に物価や貨幣価値も上がる。日本は人口も増えずに発展しないのであれば、相対的に日本円の価値は下がるしかなく。

早期にリタイアしたのならば、その老後は数十年あるわけである。自分の持っている日本円、年金で受け取れる日本円で、ずっと安定的に海外で住めると思うな、である。

海外で生活している時からずっと考えていたけれど、日本人にとって最強なのは、その逆。海外で働きドル等の外貨を稼いで貯蓄し、老後は日本に住むこと。今は海外に出るのも難しい時代だから、少しアレンジすると、こうなる。

日本に住み、かつリモートで外貨や暗号通貨を稼げる仕事をすること。できれば、その外貨のままで外国に投資すること。

である。

理由は、日本の物価は驚くほど安く、生活するのに安全で、医療水準が高いのに国民皆保険制度があり、そして日本人が日本に住むのにビザが不要だからだ。そして外貨があれば、日本円に対して一時的な増減はあれど、少なくとも発展が約束されてはいない日本円よりも、その将来の資産価値は相当にマシである。

そして、日本は労働年齢にある人にとっては、所得税と社会保障費が大きくのしかかり生活がキツい部分はあるのだが、ひとたび引退してしまうと、その課税システムからスポンと外れつつ、優秀な日本の医療を安く使える皆保険システムの恩恵を受けることができる。

英語ができて、スキルがあり、そのスキルでの就業経験があり、一人で受注から納品までできるのであれば、リモートで外貨を稼げる可能性は大いにある。

どういうスキルが稼げるのかは、以下のサイトを見てみると良いと思う。

間違っても日本円を持っていれば、安い国で悠々自適に暮らせるなんて幻想を持たないことだ。完全に詰む。老後が20年あるとして、その20年間で、滞在国の日本円に対する貨幣価値が不動なわけないやん。

FIREしたいのであれば、ハイパーインフレにも揺るがないほどのぶっちぎりの日本円資産を築くand/orぶっちぎりの不労所得(不動産収入など)を得られるメドをつけておいて海外に移住するか、今のうちから外貨を稼げるスキルを特定して稼ぎ、外貨で貯蓄や投資をして、対日本円で有利な資産を築いて、引退後は物価の安い日本で余裕をもって暮らすことが考えられるが、個人的には後者がおススメかな。

ちなみに、私もカナメも、どこかに雇用されていないという意味ではリタイアしたとも言えるが、だからといって毎日フラフラと遊び歩いているわけでは決してない。いやどちらかと言えば、趣味と実益を兼ねて、現役時代以上にギラギラとお金を稼ぐことと増やすことを常に考えている。なぜかというとBusinessman/Worker時代は、お金を稼ぐことを考える必要はなかったのだ。仕事があり、それを遂行するだけでお金は入ってきたからだ。でも今は、労働せずに何とかできないかと知恵を振り絞っているわけである。

FIREとは、「Financial independence, Retire Early」であり、定義上は、残りの人生の生活費はすでに確保できているという前提がある。が、日本円におけるインフレ率がどの程度か確定しない限り、いくらあっても安心などできない。

ところで、カナメが早期退職を決断したのは、実はFIREしたかったからではない。彼の残りの人生は、平均値をとってみても25年ほどある。65歳で退職したとすると、新たに何かを始めようと思っても、気力も体力も衰えてしんどいだろうなと思ったらしい。でも50代の今なら、まだまだ何でも始められる。

ちなみに、海外で知り合ったママ友達の間で、母国に帰って、ご主人は引退、奥様は起業というのが一種のトレンドになっている。Expat Wife(駐在員婦人)達は、高学歴で元キャリアウーマンであったにも関わらず、滞在国での労働ビザがなく働けなかった鬱憤を溜めている。母国に戻ったタイミングで、みんなパワー炸裂させているのだ。

FIREを目指すのも良いけれど、一生現役でいたいと思えるような仕事を見つけられたのなら、そちらの方が幸せかもよ

うちのお手洗いには、これがある。毎日読んじゃう。

どなたかのお役に立てば。

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