大変そうなママさんを見かけたら、通報せずに褒めてあげてよ

 昨日、こんな記事を読んだ。

これ、実話じゃないかも。

ママコミュニティがあって、そこで語られている話を原案として、脚本家が書いて、漫画になったという経緯。

普通なら、通報者が誰かは最後まで分からないだろうし、その本当の意図が本人に伝えられることなどない。

っていうかさ。

私は大阪人だからか、気になったら声かけるがな。

「なんて声をかけてあげたらいいのか分からない」というおばちゃんが、初対面のその母に、あんなにべらべら語るかいな(汗)。

まぁそんな細かい設定はどうでも良くて、私が言いたいことは、それではない。

ご近所さん、声かけてあげてよ.......。

お子さんが小さいのに、あなた本当に一人でがんばっていて偉いわ。お子さんは幸せね。

ってね。

大変なママが、時々思いつめて極端な行動に出てしまうことがある。その度に世間は、

「周囲に助けを求めれば良かったのに」

「周囲も気づいてあげられればよかったのに」

「声をかけてあげればよかった」

「相談してくれたらよかったのに」

などと言う。

うそばっかし。

貴方は近所の若い奥さんが、育児に疲れてしんどい。何とかならないかと相談されて、無償で子供を毎日預かってあげられる?

預かっている間にケガをさせたら、逆に訴えられるかもしれないとか思わない?

なんで私がタダで面倒見なきゃいけないの?って思うよね。

相談したって解決できないばかりか、「親になる覚悟ができていないなら生むなよ」と嫌味言われて終わりだったりするのよ。

ママ達は、育児も大変な上に、夜中に大声で泣き叫ぶ子供を見て、

「ああああ、ご近所さんに迷惑がかかっちゃうー。早く泣き止んでよ。」

と思う。寝不足で身体が辛いのに、ご近所さんへの迷惑まで考えなくてはならず、ここでかなりメンタルも削らされる。肉体の疲れは、ぐっすり眠れる環境があれば回復できるけど、ジリジリと傷つけられたメンタルは、何をどうやってもフルパワー回復なんてできない。

だからね。

結局、何も手伝ってあげられないし、何の責任もとってあげられないなら、せめて褒めてあげてよ。

ママは毎日毎日、悩みながら、これでいいのかなって不安になりながら、世間と戦いながら子供を育てている。あなたはよくやっている、周囲はみんな認めているというポジティブな言葉を聞くだけで、どれだけ身体全体に力がみなぎるか

私自身も、周囲に頼れる肉親が一切いない環境で4人を育てていて、色々と大変なことも多々あったけど、時々、おじいちゃんやおばあちゃんが、優しく声をかけてくれたのよ。

横断歩道で信号待ちをしている時に、見知らぬおじさんが、

「あんた、えらいな。みんな自分の子?大したもんだ。お母さん、がんばってな。今は大変だろうけど、いつか手が離れるから、今だけ、な。」

電車で横に座ったおばあさんが、

「あらあら、可愛らしいお子さん達。ママさんえらいねー。(子供に向かって)あなたのママはがんばりやさんねー。良かったねー。」

こんな言葉でも報われたって思うのよ。それくらい言葉って強いし尊い。

例えば、この日本が子供をとても大事にする社会で、子供の泣き声にクレームつける人など一人もいない、子供を連れている家族がいたら、すぐにこぞって席を譲ったり、周囲の子供達を見る目がみんなニコニコだったりしたら、ママたちの気持ちは全然違うはず。

行政側として、子育て支援でできることは色々とあるだろうけれど、ご近所さんができることは、ぶっちゃけほとんどない。

だから。

せめて会った時くらいは、常にニコニコでポジティブな言葉をかけてあげて。そしてママを褒めてあげてね。


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